内容説明
大きな幸せも、絶望的な苦悩もない。でも充実感はあったと思う。出張に向かう新幹線車内で、妻からの電話を受けるまでは―次々と押し寄せる災厄。そして、…。いまだかつてない家族小説。
著者等紹介
山本譲司[ヤマモトジョウジ]
1962年、北海道生まれ、佐賀県育ち。早稲田大学卒業。東京都議会議員、衆議院議員を務める。2000年、秘書給与詐取事件を起こし、翌年、懲役1年6カ月の一審判決を受け服役。受刑中は、障害のある受刑者たちの世話係に従事する。2003年、433日間の獄中生活を綴った手記『獄窓記』を出版。同著が新潮ドキュメント賞を受賞。2012年、ノンフィクションでは書き尽くせなかったすべてを『覚醒(上下)』に描き、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クララ
13
普通の家族がある日を境に、まさに螺旋階段を転げ落ちるように、どこまでもどこまでも落ちていく…次から次と不幸が襲ってくる。それでも人は前を向いて歩き出すしかない。落ちた螺旋階段を一歩ずつ上がる。階段を上からみれば同じところを回っているだけだが、角度を代えて見れば、少しずつ上に登っている。その事に気付いた人は、また元の所に帰れるのかもしれない。2014/11/20
柊子
12
前半はそこそこ面白いのだが、後半になるにつれて面白くなくなってきた。この作家さんはやはりルポ的なものの方が巧い。小説はイマイチかな。会話文が長いし、魅力的でない。素晴らしい事を言ってる台詞もインパクトがなくて残念。2014/11/21
すいそ・はいどろ
3
どこかで聞いたことのある名前だなあと思いながら、演歌歌手か?と思ったら、そうでした元国会議員。長いお話で、いろんなことが起こるわりには、全ては心の持ちようのような上から目線で説得力はまったくない。これは全く私には合わず。なんだかな。2019/05/11
miーo
3
次々と家族に襲いかかる不幸な出来事。内容が内容だけに全体の印象が暗い。最後の最後に光が射した気がするけどそこにたどり着くまで長くてちょっと読み疲れました2015/07/09
じらーるぺるご
3
建設会社で出世を目指す中年男 家庭では、妻が重い病気そうであり 息子に家宅捜索がはいったり 大きな仕事が失敗しそうな状況で。 奥田英朗や 福澤徹三さんの小説っぽい感じかと読み始めました。 がそれほどテンポがいいわけでなく、内容も緊迫感や悲壮感や 暑苦しさもなく おもしろそうな話なのに 私にはあまりおもしろくなかったと思いました2015/04/06