清流の宴

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清流の宴

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334929688
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

今世紀、世界が最も注目する「水」ビジネス。騒動に巻き込まれ心に傷を負った浄水技術研究者・西野俊之は、発作的に失踪、高知に辿り着き、無愛想な老主人・源さんの焼き鳥屋に住み込みで働き始めた。しかし、店に、街に、川に、不審な者が―。彼らの目的は?源さんの秘密とは?挫折した男に何が出来るのか?水資源利権の闇に徒手空拳で立ち向かう、人生の苦みを知る大人たちの意地と恋の行方。

著者等紹介

石川渓月[イシカワケイゲツ]
1957年東京都出身。早稲田大学教育学部卒業。2011年、負け犬中年男が向こう見ずな少女と出会い博多の夜を奔走する『煙が目にしみる』で第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyanco

38
石川渓月さん、3作目。ハードボイルド、男のロマンを描く作家さんだと思います。今回、やくざも登場し、和風ハードボイルドといった感じ。焼き鳥屋のおやじ・源さんは確かにカッコいい。口数が少なく、渋さもいいです。源さんの過去が徐々に見えてくるのも良かったです。ただ、やっぱりこの作家さんの書くものはあまり得意じゃないかも。男の美学、について書かれたものってどうも苦手なんだよね。やくざに女が連れされて…という展開が続くのも、う~~~んだったし、その後の恋愛絡みの話も男の美学で描かれていた気がしてしまって…続→2014/10/15

ナミのママ

36
心に傷を負い高知に辿り着いた水の研究者と、焼き鳥屋の無愛想な老人。周囲も巻き込んで不審な者が現れる。その目的は…読メで知った本、初読みの作家さんでした。レトロ感が漂うハードボイルドな主人公、高知の綺麗な水と自然、派手さはないけれどいい感じでした。誰もが過去を抱え、譲れない頑なさを持ちながら暮らしている男の姿に懐かしさを覚えます。他の作品も読んでみたくなりました。2014/11/04

書斎六尺

30
高度浄水化・淡水化などの研究の責任者だった西野は心に傷を負い会社を追われ、ボロボロになって高地に流れ着く。そして寡黙な源さんの焼き鳥屋に住込みで働く事に。源さんは過去の秘密を抱えている様だ。物語は水資源豊富な高知の美しい山地を巡る極道も絡む抗争だが、それにも増して登場する人物像が丁寧に描かれていてる。近所の居酒屋清流亭の女将・有子さん。何かと西野を助けてくれる神谷。若くて明るいミミ子。商店街の裏通りを歩いたら源さんの焼き鳥屋があり清流亭があり、そしてこの人々に会えそうなそんな懐かしい雰囲気のある物語だ。 2015/07/11

ren5000

22
ジャンル分けすればハードボイルドなんだろうけど主人公が49歳の元水の研究者のそこらへんにいるおっさんでしかも弱すぎるというのが斬新で身近に感じました。物語はそんなにハードじゃなかったけど高知の飲み屋街の人々との交流が心に沁みました。しかし焼き鳥屋の源さんは「居酒屋兆治」がモデルとしか思えませんので高倉健さんとかぶって仕方なかった。2015/01/07

ちゅう

8
高知の焼き鳥屋で無銭飲食をした主人公は、元、水の研究者。奥さんにも会社にも、見限られた。焼き鳥屋の主人、源さんは、なにやら過去がありそう。金がないなら腎臓を売ろう!というのが、常連の神谷。そして愛嬌があるミミ子。『石油の次は水』日本の土地は、外国人でも買えると、外国企業が水源地を買い始めた。高知県の仁淀川上流にある源さんの土地を巡って、怪しげな人が集まる。ヘタレな主人公は、どこまでもヘタレで、しょうもない。普通は、だんだん格好良くなるものだけど、それもない。ラスト、ちょっと頑張った。面白く読めた。2020/06/10

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