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テ・鉄輪

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334929008
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

京都の深層に迫ったエッセイで人気を博す著者が、知り尽くした京都を舞台に描く、怪しく恐ろしく美しい幻想怪奇譚集!

著者等紹介

入江敦彦[イリエアツヒコ]
1961年、京都の髪結いの家に生まれる。多摩美術大学卒業。MICHIKO LONDONのコーディネーターを経て’91年渡英。京都や英国の文化に精通し、独自の視点で京都を案内するエッセイが人気(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

瀧ながれ

15
「鉄輪の井戸」のそばにあるカフェから始まる京都ホラー。過不足なく描写された京都の町は、見覚えありながらどこか不気味で、ヒトをやめてしまった女たち男たちは、怖いけれど切なく、供される菓子や飲み物は、おいしそうなのに冥界のたべもののような冷ややかさを感じます。「京都の本」というとわたしの場合、いちばんに思い浮かぶ入江氏の作品なので期待してましたが、期待以上の「京都」でした。2013/12/01

ハルト

12
読了:○ 丑の刻参りの由来となった井戸のすぐ袂にあるカフェ「サロン・ド・鉄輪」。様々な因縁から逃れようと縁切りのために人々はそこを訪れる。怨霊が跋扈する京都千年の闇の濃さに取り巻かれるような怪異譚でした。しっとりとした京都案内のようにも楽しめつつ、絢爛なB級ホラーっぽさもあったりして、おぞましい人間の業の深さや因縁が味わえる、京都風ゴシック小説なような、とても好みな作品でした。あと出てくるお菓子がおいしそう。2013/10/23

Nekono

9
不穏な怪異譚。この連作怪異譚では、回を追うごとに現と幻(怪異)との境が曖昧になって行く。現と怪異が地続きに描写されているので、世界そのものが混沌として来てしまう。けれど、小説での現とは何だろう。小説という時点でそれそのものが幻ではないか。遠近法での奥行きのように現に見えるものも幻でしかない。グロ描写、残酷描写を端正な文章に隠しながら、この怪異譚は虚構と現と幻の境をなし崩しにしてしまう。追記 京都観光案内としても優れています。怪異系➕美味いもの(笑)2015/04/20

nyanco

9
入江 敦彦さん、お初の作家さんです。京都の縁切りカフェという設定が気になり図書館で予約するものの市立図書館で購入されず、3ヶ月待ってやっと市外から取り寄せていただけました。最初はちょっと取っ付きにくく、読みにくい文章だったのですが、読み進めるととてもハマる一冊でした。謡曲「鉄輪」の舞台で、この井戸の水を目指す相手に飲ませると後くされなく縁が切れるという『鉄輪の井戸』そこにカフェを作った女主人・キリ、そしてそのカフェに迷い込んだセンセこと、語り手の主人公の男性。続→2014/01/27

minoguchi

8
京都本大賞最終ノミネート作ということで読んでみた。目に映る「今」の風景の奥に広がる、時間の厚みを持つ京都の町は、ホラーにはぴったりですね。読後、(怖いもの見たさも含めて)京都に行ってみたくなります。実はキリさんのイメージが自分の中ではいまひとつ固まらず、だったのが少々残念だったけど、キリさんが作るお菓子はとても美味しそう。2014/10/06

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