ハピネス

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  • サイズ B6判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334928698
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。おしゃれなママたちのグループに入るが、隠していることがいくつもあった。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年金沢市生まれ。’93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、’98年『OUT』で日本推理作家協会賞、2004年同作英訳版が日本人初のエドガー賞候補となる。’99年『柔らかな頬』で直木賞、’03年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、’04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、’05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、’08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、’09年『女神記』で紫式部文学賞、’10年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、’11年同作で読売文学賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

621
『OUT』を読んで(桐野作品の初読でした)、これはすごいなと何冊かを購入。その中の1冊がこれ。当然、クライム・ノワールで、非情な世界が展開するものと思ったのだが。導入部のあたりで予想していた展開は、主人公の有紗が幼い花奈を殺害するものとばっかり。結末も存外に作者によるイジワル程度。その意味では多少期待外れではあったけれど、作者の描く世界の拡がりと多様性の現れでもあるかと。ところで、彼女たちが互いを〇〇ママと呼び合うのは、もはや人格の喪失か。それぞれは洋子であり有紗であることを放擲しなければならないなんて。2017/04/30

ミカママ

472
一気読み!こういう脳ミソを紙やすりで擦られるような、女の嫌な面を書かせたら、桐野さんは一級品。江東区のタワーマンション(略してタワマン、なのね)、で繰り広げられる、ママ友同士のシーソーゲーム。そこにグループ内での不倫話も加わって...。これ以上、面白くしすぎないで〜みたいな。長女出産直前に日本を飛び出した私には、新鮮なエピばかり。そういう世界があるらしいことは、話しには聞いてましたが。それにしても、センター女(笑)の「いぶママ」...青学出身...やっぱそこか!(笑) 2014/11/23

ウッディ

369
タワマンに住むママ友たち、オシャレで仲良さそうに見える彼女たちのドロドロとした関係を描いた物語。美雨ママ、いぶママなど互いの名前ではなく、子供のママとして認識し合う関係が歪で気持ちが悪い。続編の「ロンリネス」を先に読んでしまったので、結末はわかっていたが、それでも面白くて頁をめくる手が止められなかった。煮え切らず、自分のことを棚にあげて周囲に当たる有紗にイライラしながら、タワマンのママたちは、自分の幸せより、他人から幸せそうだと思われることが大事な悲しい人たちなんだろうなと思った。2021/05/13

みんと

177
身分不相応の背伸びなんてするもんじゃないなと改めて思った。 憧れのタワーマンションに住んだからって、そこからママ友たちとの見栄の張り合いが続くなんて想像しただけでげんなりしてしまう。 お茶会やランチのたびに探りあいや、ちょっとした発言でのイライラ。 精神的に良いはずがない。 でも、子育て中って子ども同士の繋がりがあれば親同士の付き合いも必須なのだ。 そこで頑張れない人は、学校行事や役員などで孤立し、非常に居心地が悪くなる。 ママ友って言葉、なんか好きになれない。2014/03/12

りえぴん

173
元・専業主婦としては若干分かる部分も。 田舎の普通の幼稚園に通っていても、多少はあるもんです。ママ友との確執。 と、10年ほど前の子供の幼稚園時代を思い出しました。 それにしても、やっぱり女同士は面倒くさい(笑)2013/06/22

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