内容説明
15年前、高校教師だった悟郎は生徒を助けるため、あやまってチンピラを殺した。出所後、港近くの小さな居酒屋を譲り受け、息を潜め生きていたが、ある日、可愛がっていたかつての教え子が殺された。日本近海の海底に眠る次世代エネルギー資源「燃える氷」ことメタンハイドレートの大規模研究施設の誘致を巡る利権漁りが遠因らしい。―真犯人を見つけ、敵を討つ。悟郎は立ち上がった。
著者等紹介
石川渓月[イシカワケイゲツ]
1957年東京都出身。早稲田大学教育学部卒業。『煙が目にしみる』で2011年、第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナミのママ
47
港町、居酒屋の主、殺人者の過去、40代後半独身。…これはもうハードボイルドの見本みたいな展開でした。これからはこういうスタイルの作品、なくなっていくのでしょうか。石川渓月さん、あまり作品数が多くないようで、これで完読してしまいました。もっと読みたいです。2015/07/22
てん・てん
8
もと教師の居酒屋オヤジが熱くなる、メッチャ固めのハードボイルド。義理と人情でメタンハイドレートもメラメラ燃える。となりのお姐ちゃんがタダ者じゃないワ。ぷちホラーの関取オカマは怖かった!。 2013/03/28
ren5000
6
どっぷりとハードボイルドなんだけど、なんか吾郎ががんばればがんばるほど人が死んでいくのがちょっと共感できないし、ガチガチに真面目すぎるのでちょっとしたユーモアも欲しかったよ。うーん。。。2013/03/16
ファントム
6
最初かなりまどろっこしくてやめかけましたが、途中から展開が早くなり一気に読むことが出来ました。人がたくさん死にすぎだけど、落としどころは良かったと思います。店の臭いとれるのかな?2013/02/21
外道皇帝
5
15年前に教え子を助けるために人を殺してしまった元高校教師の蔵田は、その教え子たち2人が相次いで殺されたことから事件の真相を追う。メタンハイドレート開発の利権問題に群がるヤクザや政治家が絡んでいい具合にハードボイルドな展開です。特にヤクザの檜山の陰湿さが見事。ストイックなハードボイルドが好きならオススメ。2013/06/02
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