煙が目にしみる

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334927455
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

巨大歓楽街、福岡・中州。バブル期はヤクザ相手でも一歩も引かず地上げで鳴らしたが、今は長いものに巻かれてしまうさえない街金業者、その名も小金欣作(こがね・きんさく)。ある夜、彼は悪評高い暴力団に単身でつっかかってゆく少女と出会う。「奴らに捕まった友達を助けて」―彼女の言葉と向こう見ずさにかつての自分を思い出し、くすぶり男の心に再び火がついた。彼は仲間と共に知力体力根性愛情を駆使し、中州の街を奔走する。第14回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。

著者等紹介

石川渓月[イシカワケイゲツ]
1957年東京都出身。早稲田大学教育学部卒業。『煙が目にしみる』で、第14回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GAKU

25
ブックオフで108円だったので、べたな題名のみで買った初読みの作家さん。 中洲で個人街金を営む中年のおっさんが主人公のハードボイルド。もちろんヤクザが出てきます。オカマのママ良い味出しています。女子高生と、ボクシングでインターハイ出場経験ありの無鉄砲な少年。うーん、どこかで読んだような?中州をすすきのに、街金を私立探偵に置き換えたら東直己氏の「探偵はバーにいる」シリーズだね。それなりに面白くすんなり読めましたが、後に残るものがない。主人公の設定が今一なのかな。という事で、東直己氏に軍配です。 2015/09/01

nyanco

24
舞台は、福岡・中洲。元・地上げ屋、今は街金の小金がヤクザと闘うことになる…。「大人の正義、見せちゃるばい」ハードボイルドタッチで、今何故、これがミステリー文学新人賞として受賞なのか…ネタも何処かでみたことがあるような物が多く、この郷愁をさそう感じがオヤジ達には堪らないのかな~。普段読まないタイプの作品だから感じる違和感だったのでしょうか…原題が「ハッピーエンドは嵐の予感」、自己紹介では好きな音楽は演歌に吉田拓郎、酒は日本酒、焼酎…。う~~ん、いかにも50年代生まれのオジサン…という感じが…続→2011/03/20

たこやき

18
(見た目ごついけど)ただの街金のおっさんが、少女を助けたところからヤクザとの戦いに! 説教臭くて、何だかんだで面倒見の良い主人公・欣作をはじめ、大河内さん、健司、沼田、大政、小政……と、それぞれキャラクターがしっかりと立っており、テンポも良いので最後まですいすいと読め、楽しめた。ただ、正直なところ、「昔ながらハードボイルド」という感じで、新鮮味は薄い。一つの作品としての完成度は高いと思うが、その点をどう捉えるか……。私自身は、新人作家とか関係無く、一つのハードボイルドもの、としてそのまま楽しんだ口。2011/04/05

asa.com

16
おっさんのヒーローのマムシのキンちゃんが福岡の中州を舞台に「生き死に」の大勝負を繰り広げる! 小金は元マムシと呼ばれた過去を持つ、小規模金融会社の社長。 借金の取り立てから、中州を仕切るやくざの世界に巻き込まれ、昔の本能が目覚めていきます。 「自分らしさ」を守るため。 おっさんのヒーロー、素敵でした(笑) 相棒はその場の空気を敏感に読み、度胸満点のオカマのメロンちゃん。 やくざ相手に、指を一本ずつ切られて魚の餌になるか。 メロンちゃんもマムシも素敵で一気に読めました。

nakano0622

11
人情話のハードボイルド。私の大好きな話なのにはまれませんでした。ちょっとうまく行き過ぎの感は拭えませんでした。50の太った強面のおっさんが主人公でしたが、ちょっと魅力にかけてました。感情移入が出来ませんでしたね。たとえば、大藪春彦なんかが同じ登場人物で同じ設定で書いたら全体から醸し出す雰囲気は変わってくるのでしょうね。残念ながら私の琴線には触れませんでした。その他の登場人物も魅力がありそうでなんかぼやけた感じで、そういう意味では不思議な作品ではありました。2011/04/13

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