青江の太刀

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334926892
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

金のため、出世のため、家族のため、惚れた女のため、そして男のプライドのために、侍の意地を懸けて闘う男たち。勝つか負けるか、やるかやられるか、位や格式が物言う世界で、屈辱感を味わい、嫉妬と羨望にもまれ、生き残るための策を練り、心の拠り所を求めて四苦八苦する。現代にも通ずる武士の誇りを、滑稽で切ない男の悲哀を、『侍の翼』で脚光を浴びた著者が描く。

著者等紹介

好村兼一[ヨシムラケンイチ]
1949年東京生まれ。パリ在住。東京大学在学中に全日本剣道連盟学生指導員として渡仏。以後三十九年フランスで剣道指導に携わる。剣道は最高段位の八段。2007年に『侍の翼』で小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mikey

1
好村さんの短編集。それぞれに味わいが違って楽しめる。好きなのは妻敵討異聞かな。自分の長い勤番の最中に不倫をしてしまった妻だけど、それを討つ直前に相手と共に金をやって逃し、承認の友が庇うように敵討あっぱれと叫ぶところなんか人情があって楽しめた。長編も良いが短編でも楽しまれてくれる。 2020/07/30

ぶーにゃん@積ん読本解消中

1
巷間で広められた武士像を容赦なく切り刻む展開に作者の斜に構えて見る人間観察が現れているような気が...。現代でも武士を男性にすると納得することしきりでした。2010/04/02

ワッピー

0
侍としてはいささか不覚悟なシーンの短編集。著者が著者だけにどれぐらい「斬れる」小説なのか期待していたのですが、真逆に裏切られました。ちょっとした日常の油断、思考のねじれからついには不覚を取る主人公たちに妙なリアリティを感じます。士道覚悟というのは、やはりそうそう実現できないからこそ理想なわけで・・2013/03/03

tsukushino

0
江戸を舞台に、束縛の多い環境にいる武士たちの哀しみや人間くささを描いた作品はよくあると思うのだが、本書はとにかく容赦がない。魅力的な人物が誰も出てこないのだ。みんな小ずるくて、欲張りで……。この著者は、恐ろしくシビアで皮肉屋な人なのではないかしらん。しかし、それでも最後までずんずん読んでしまうのは、ストーリーのうまさなのだろう。剣道のプロなだけあって、名刀をめぐる話や立ち合いの話は詳細で興味深い。2010/01/11

杉江由次

0
男の滑稽さがにじみ出てくるような短編集。予想外に面白かった。2009/11/18

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