内容説明
所有者の願い事を3つだけ、かなえてくれる「猿の手」。“妃”と綽名される女と、彼女のまわりに集う男たち。危うく震える不穏な揺り篭に抱かれて、彼らの船はどこへ向かうのだろう。―何を願って眠るのだろう。臨床犯罪学者・火村英生が挑む、倫理と論理が奇妙にねじれた難事件。
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。1989年、『月光ゲーム』でデビュー。2003年、『マレー鉄道の謎』で第五十六回日本推理作家協会賞を受賞。2008年、『女王国の城』で第八回本格ミステリ大賞を受賞。現代本格ミステリの代表的な書き手として、多くの読者を獲得している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
113
作家アリスその17。タイトルにもあるように妃が中心のおはなし。猿の手の解釈がイイ。2013/10/21
紅はこべ
59
ヒロインの人物像にやや書き込みの足りなさを感じた。ないものねだりかな。2009/09/30
藤月はな(灯れ松明の火)
44
「活字倶楽部」でこの本が紹介されており、HoLicの3巻も読んで懐かしくなり、再読しました。「猿の手」の解釈は覚えていましたがトリックや事件はすっかり、忘れていましたorz妖怪比較の授業で「ゾンビはベトナム戦争のころから世界に認識された」と聞いたことがあるのであの解釈は妥当だったと改めて思いました。さみしさゆえの優しさを担保にする妃は今も私には分からなかったです。寂しい人が群れても余計に虚しいだけなのにその人にとってはかけがえがない場所ということが胸に突き刺さりました。2012/03/06
晴れの国のにっしぃ
41
犯罪学者・火村英生&作家・有栖川有栖シリーズ。雑誌『ジャーロ』にて発表された2作の中編『猿の左手』と『残酷な揺り籠』をブリッジ(『幕間』)でつなげて2つの別々の事件が1作の長編に仕上げられている。やっぱり火村先生と作家・有栖のコンビはコンビネーションは絶妙です。『猿の左手』では助教授だった火村先生の肩書きも『残酷な揺り籠』では肩書きが准教授に。作品間の3年という年月をこの辺りにも感じます。『猿の左手』の中で披露されているウィリアム・W・ジェイコブスの名作『猿の手』の火村流解釈は興味深かった。 *2010/11/02
Yuna Ioki☆
40
小説家というのはロマンチストだと思っていたのだが有栖川有栖という小説家はものすごくリアリストなんだなと思った一冊(笑)火村先生のシリーズの既刊で未読はあと三作だが今のところのこの作品が一番好き。コマチは新しいキャラとして定着するのかなあ?最初の頃は年をとっていたはずの火村先生と有栖川有栖がいつの間にかサザエさん現象のまま続いてる(笑)2014/01/13
-
- 電子書籍
- レタイトナイト (1) トーチコミックス
-
- 電子書籍
- 裏切られたので、王妃付き侍女にジョブチ…
-
- 電子書籍
- わが思い出と冒険―コナン・ドイル自伝
-
- 電子書籍
- プリンシパル 5 マーガレットコミック…




