内容説明
江戸・橋本町の下っ引き宇多が、恋しい思いを伝えられぬまま亡くしたはずの、於ふじが帰ってきた―幽霊の身となって!神田川でこときれた於ふじと千之助兄妹の死の真相を探るうちに、九人の幼なじみたちそれぞれの恋や将来への悩みが絡み合ってきて―ほんのりせつない大江戸青春恋物語。
著者等紹介
畠中恵[ハタケナカメグミ]
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。「しゃばけ」で第一三回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、妖怪たちの豊かなキャラクターと人情味溢れるあたたかな世界がたちまち読者の心をつかみ、大人気シリーズに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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初美マリン
122
幼なじみたちの想いが複雑に入り込み、上手くいかないなあと嘆きながらも進んでいく。幽霊に頼りながら解決へと導いていく仲間たち、突飛だが、読み出すと目が離せない、面白さがある。2020/06/20
Yuna Ioki☆
54
972-175-17 幼友達が大人になると色々世間のしがらみもできて相手を思いやるだけでは済まないのだなあ。男女の仲はうまく行くも八卦行かぬも八卦。2015/05/06
hirune
47
男女九人と言ってもそのうち2人は最初から死んでしまっていて、1人は幽霊で1人は成仏してて出てこない(^^;;幽霊になった於ふじがきっかけを思いつき、下っ引きの宇多が推理し調べて解決していく変則的なコンビができあがり、残りの幼馴染達もだんだん少年探偵団みたいになっていくのよ、いい大人だけど。同時に、片思いやら親の反対やら家のしがらみやら男の意地やらで、恋模様の方もすったもんだして、若い人も大変だ。悪い奴らに会ってしまったのは運がないとしか言えないけど、最後に仇がとれたかな〜。でも、宇多は鈍過ぎて、お絹ちゃん2014/08/14
秋製
46
6編からなる短編連作集。岡っ引きの手下。下っ引きをしている宇多は早くに両親を亡くし、岡っ引きの長次の世話になっていた。長次の娘、お絹、於ふじと兄の千之助、お染、弥太、おまつ、宇多の9人は幼なじみである。於ふじと兄の千之助が同じ日にほぼ同じ場所で死んでしまいそれから三月程経ったある日、長次言いつけで宇多は兄弟の親である由紀兵衛の様子伺とうわさの真相を確かめる為に彼の長屋へと尋ねた。そこで宇多は、於ふじの幽霊と鉢合わせてしまう。時代は違えど、これは青春小説でした。江戸時代版、青春小説。と呼ぶのかな?2013/07/22
パフちゃん@かのん変更
44
宇多はいい人なのに、かなわぬ恋。「まんまこと」の主人公もかなわぬ恋でしたね。世の中思い通りにならないものです。2012/07/06




