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  • サイズ 46判/ページ数 260p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334913472
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

著者初の単行本作品として書評家たちを唸らせ、読者より続編を熱望されている、『介錯人』シリーズ第2弾がついに登場!

内容説明

不浄な首斬人と蔑まれる生業を祖父、父から継いだ別所龍玄は、まだ若侍ながら恐ろしい剣の使い手。親子三代のなかで一番の腕利きとなった彼は、武士が切腹するときの介添役を依頼されるようになる。御家人や旗本相手の金貸業で別所家を守ってきた母・静江、五つ年上で幼い頃から龍玄の憧れだった妻・百合と幼子の娘・杏子。厳かに命と向き合い、慈愛に満ちた日々を家族と過ごす、若き介錯人の矜持。傑作と絶賛された前作『介錯人』の世界が、さらに静かに熱く迫る!!

著者等紹介

辻堂魁[ツジドウカイ]
1948年高知県生まれ。出版社勤務を経て執筆活動に専念。迫真の剣戟と人間の機微をこまやかに描く作風で、人気作家となる。大ベストセラー「風の市兵衛」シリーズで、歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

178
介錯人・別所龍玄にまた会えた。前作も良かったが今作もとても好み。グッとくる四話。どれもいい。『惣領除』には目頭が熱くなった。我が子・杏子に妻・百合が「そっと、優しくね」とかける言葉が沁みてくる。もっともっと龍玄の世界に浸ってみたい。2020/08/07

buchipanda3

108
介錯人・別所龍玄シリーズ短編集。今回も良かった。世に蔓延る理不尽に対してただ真っ当な道理と慈悲深さを持って凜然とした振る舞いを見せる龍玄に魅せられた。死に関わる役目だからこそ、相手が罪人であっても、その者が背負っている生を尊重し、残された者への気持ちも深く配慮する。それゆえに切ないだけでなく、人生が残す得も言われぬ余韻を感じさせる物語になっていた。「惣領除」は特筆で後半の描写は目が離せなかった。喜八と文乃の覚悟に胸が震え、龍玄のセリフに痺れた。そんな龍玄の重い役目の話だけれど娘杏子にはほんと和まされる。2020/05/21

真理そら

72
龍玄が幼いころ暮らしていた妻恋坂を父・勝吉と共に訪れた日の思い出から始まる「妻恋坂」の〈おなつの店〉から見える景色の描写がとても好きだ。「妻恋坂」「破門」「惣領除」「十両首」の4編はやるせない死にかかわる話だが強い愛を感じる話。風の市兵衛シリーズ『月夜行』で登場した魅力的な刺客・龍玄に『介錯人別所龍玄始末』を経て『介錯人』で再会できた時は嬉しかった。もしかしてシリーズ化する?と期待に胸膨らむ読者なのである。2020/07/14

pohcho

53
介錯人・別所龍玄シリーズ第二弾(続編が読めるとは思わなかった。とても嬉しい)厳しい身分制度に縛られていた江戸時代。その理不尽ややりきれなさに叫び出しそうになりながら、死を前にした人々が最期に見せる命の燦めきに厳かな気持ちになった。「切る者と切られる者だけの、たった一度の刹那の出会い」龍玄自身、これほどまでの剣の才に恵まれながらなぜという理不尽も描かれる中、すべてを超越し多くを語らず、ただ静かに職務を全うするその姿にとても心打たれた。そして今作でもまた、幼い杏子のひだまりのような福福しさに救われる思い。2020/07/06

ぶんぶん

22
【図書館】介錯人・別所龍玄シリーズ、第二弾! 相変わらず龍玄の世界は粛々と進む、こんなに悲しみに包まれているのに、やるべきことをやるしかないと、考えてしまう。 江戸時代の作法としては、そうなのだろう理不尽だ割に合わない、そんな定法がまかり通る、そんな世界なんだ。 分かっているが、気が済まない、龍玄、怒らないのか・・・どうにも出来ない、そんな世界を見る事が時代劇なのだろう。 体制の中に身を置いた時、がんじがらめの世の中と思う、でもそんな中でも龍玄は龍玄で在って欲しい。 次回作も楽しみです。2020/07/02

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