出版社内容情報
森川智喜［モリカワ トモキ］
内容説明
大学を卒業し、所長と同期社員ひとりだけの小さな私立探偵事務所に就職した松代。ある夜見た夢の中で、彼は城の前に立っていた。城内には、“夢の中の探偵事務所”所長を名乗るレミニセンスという若い女性がおり、「これが真相です」と赤い鳥を出現させ、「彼女が嘘をついているのです」と謎めいた言葉を口にする。翌日、事務所の依頼人の女性が、「今朝、職場の前にあるアパートで火事が起きた」と話す。一年間で四回、同じ部屋から出火しているというのだが、松代がアパート前で聞き込みをすると、火事のことは誰も知らないという。「嘘をついている」のは彼女なのか？
著者等紹介
森川智喜［モリカワトモキ］
１９８４年香川県生まれ。京都大学理学部卒。京都大学大学院理学研究科物理学専攻、修士課程修了。推理小説研究会出身。講談社ＢＯＸ新人賞“流水大賞”佳作入選を経て、２０１０年『キャットフード 名探偵三途川理と注文の多い館の殺人』でデビュー。’１４年『スノーホワイト 名探偵三途川理と少女の鏡は千の目を持つ』で本格ミステリ大賞小説部門を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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かおりん
9
探偵事務所勤務の松代が、夢の中の探偵事務所のレミニという女性に問題解決のヒントをもらい現実で解決する。サクサク読める。なぞなぞを解くなんて懐かしい。2016/11/27
ariel
7
自分の夢の中で解決できるなら眠るのが楽しみになりそう。もともと自分の持ってる意識なのだからきっとダジャレ好きで探偵に向いている松代君なんですね。自分の深層心理に向き合えたり刺激を受けることができる夢を見たいなぁ。2018/12/28
leo18
7
夢の中の探偵レミニが謎解きを手助け。謎を解くだけじゃなく、最後の話のような成長や変化があればもっと良かったかも。軽い読み口。2016/12/02
ライムとザクロ
6
【16-090】レミニセンスを名乗る夢の中の存在が現実の謎のヒントを与えてくれ、それが解決へとつながる、というフォーマットに沿った日常の謎連作短編。超能力の類で謎を打破する手法は著者お馴染みの物。謎と答えを結ぶために超能力的に示唆される手掛かりにおいて、論理の飛躍に拍車がかかっていてミステリよりなぞなぞという方がしっくり来る。代表作の三途川シリーズにあるような外道成分が希薄であることも加わって、ジュヴナイルの趣が強く感じられる。 4点/102016/08/31
ミリヨ
5
探偵事務所に就職した松代は、ある日夢の中で「夢の中の探偵事務所」のレミニセンス、通称レミニと出会う。宙に浮かぶレミニ、シツジのヒツジ・ウイリアムズ、レミニの兄バラードなど個性的なキャラクター揃いで面白かった。夢の中でレミニが出す抽象的なヒント（なぞなぞ）を元に、現実のちょっとした謎を解決していく。マツシロと一緒に答えを考えようとするけど、結局先が気になって読んでしまった。ジャーロで第二夜だけ読んでたんだな。あの時はよく分からなかったけど…こうやって1冊の本になってみると、やっぱり面白い！2016/08/01
