仏像ぐるりの人びと

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334910969
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報



麻宮ゆり子[マミヤ ユリコ]

内容説明

浪人時代に交通事故に遭い、大手術とリハビリ生活を余儀なくされた雪嶋直久。家族関係に鬱屈していた彼は、東京を離れ、京都の冥王大学へ入学。仏像修復師・門真のもとでアルバイトを始める。地味ながらも奥深い作業に次第に引き込まれてゆく雪嶋。だが、作業場にたまに姿を現す、門真の従姉妹・もえ美のことはあまりいけ好かない。そんなある日、門真から、腕を七本も失くした謎の仏像を見せられる。その正体を探るべく、大学の「のんびり仏像めぐり研究会」を訪れた雪嶋は、天真爛漫な部長・今岡と、金髪のイケメン宇田に出会い―。

著者等紹介

麻宮ゆり子[マミヤユリコ]
1976年埼玉県生まれ。大学非常勤講師。2003年小林ゆり名義にて第19回太宰治賞受賞。2013年「敬語で旅する四人の男」で第7回小説宝石新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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初美マリン

106
仏像の修復にたずさわりながら、それぞれが生きることを、生きる道をさがす。仏像の声は、自分の声。強いられるのではなく、自分で見つける、重くなく軽いが、清々しい2019/03/09

みかん🍊

105
仏像修復師という仕事は同じ作業をコツコツと根気よく真面目にしかも新品の様にぴかぴかにするのではなく現状維持、本当に好きでないと出来ない仕事だ、自分には絶対無理だなと思う、仏像の種類というのがこんなに沢山あるとは知らなかった。家族との関係、将来への希望仏像と向き合いながら少しずつ変わっていった雪嶋「仏像よいうのは見る人の気持ちを受け止めてくれる」そんな風に仏像と対話したことはなかったな。2017/05/11

さつき

77
仏像修復師の仕事が興味深かったです。来る日も来る日も細心の注意を払って同じ作業を続けるのは大変。主人公と家族の軋轢は、多かれ少なかれどの家庭にもありそうで身につまされました。子供の進路に親はどこまで関わるべきなんだろう?手助けできる限りやってあげたいと思うけど、親のその思いがむしろ子供にとって邪魔になる時がいつか来るんだろうな。2021/02/09

アルピニア

69
主人公の雪嶋は、小さい時から仏像と彫刻が好きだった。交通事故で瀕死の重傷を負い、辛いリハビリを経て大学に入った雪嶋だが、仏像修復士の門真のもとでアルバイトをしていく中で、本当にやりたいことを確信し、新たな一歩を踏み出す。謎の仏像の正体を突き止める過程は、仏像の成り立ちや分類、廃仏毀釈や民間信仰への移行などの時代変遷も盛り込まれていてとても興味深かった。門真さん、天津さん、宇田さん、みんな何かしら辛い事情を抱えつつも魅力的。それぞれをもっと深く知りたいと思った。2021/08/29

万葉語り

60
麻宮さんの作品が読みたくて借りてきた。2浪してとりあえず京都の大学に進学したもののなんか違う感に苛まれていた雪嶋が仏像修復士のアルバイトをきっかけに本当にやりたいことや、自分を理解してくれる人に出会い、進みたい道に一歩を踏み出すまでの話。本当にやりたいことに気付き、それを実際に行うのは結構大変だけど、支えてくれる人たちがいてよかった。2020-1552020/08/22

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