内容説明
京都の人権派事務所から東京の大手法律事務所に移籍してきた新米弁護士・成瀬歌義。武者修行と意気込んでいたが、勝手の違うことばかりで、熱意は空回り。依頼人には嫌われ、挙げ句の果てに関西弁がよくない、とまで言われてしまう。持ち込まれる案件も一風変わったものばかりで…。青年弁護士の奮闘と葛藤、そして成長を描く傑作青春ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃも
16
弁護士さんの話だけど、堅苦しくない身近な小さな謎を解く、みたいな感じです(´∀`*)親権やいじめ、相続、離婚などの依頼の中の、何故?をさがしていく、歌やんの成長物語でもあります。 ちょっとこじつけ?的な部分もありましたが、楽しく読めました(*^ω^) 浅間時先生とサスケがでてきて、正太郎(ΦωΦ)に会いたくなったわ(*'ω'*)2023/06/22
クキモン
13
浅間寺先生とサスケが登場するとは思いませんでした。京都出身の人権派を目指す若手弁護士が、東京の大手事務所に派遣されて、正義のヒーローの理想だけでは勤まらないプロの弁護士として成長していくストーリー。関西弁に馴染みのない人からすれば、関西弁は人を小馬鹿にしているように聞こえることを知り、少しショックでした。2023/06/19
りょう
4
柴田さんのかなり以前の本が、やっと文庫になったらしいです。単行本のときに読んでいたかどうかは、全く記憶がないのですが、新米弁護士歌さんの、悩みや活躍を楽しく読みました。もう、続編が出ることもないのかもしれないけど、その後の歌さん、気になるなあ。2023/07/13
のん
2
京都の新米弁護士が東京の大手法律事務所に出向するという設定。受け入れられない関西弁、報酬額も桁違いの東京での仕事に戸惑う主人公歌義。ミステリーというよりお仕事小説に近いかな。何がどうかはわからないけど、何かのんびりした雰囲気だと思っていたら、かなり以前の作品だったらしい。図書館の本。2023/08/04
shushu
1
京都の若手弁護士が研修として東京の大手法律事務所で働くことになるが、という話。15年程前出た単行本の初文庫化。今風のあざといお仕事小説とは違うし、SNSとスマホがないし。随分世の中が変わったんだと、こういう小説を読むと気がつきますね。 関西弁が残る主人公がそれを言われる箇所があって思い出した。こういうふうに関西弁が残るのって男性が主なんだよね。20年程前移動で東京に来た女性が言っていたけど、その組織でも女性の全国移動は珍しく、関西弁で電話に出ると向こうがかけ間違えたかと驚くので直している、と。2023/08/23