内容説明
「出ない杭は打たれない」をモットーに生きてきた奏己が、医療事務としてクリニック課へ異動になって三ヶ月あまり。少しずつ部署に馴染んできた頃、完璧なはずの森先生が、あり得ないミスを連発し始めた。どうやらそこには、誰もが陥る「負の罠」が存在していたようで―。心が逃げ場を失ったとき、ちょっと元気になれるヒントの詰まった、お仕事小説!
著者等紹介
藤山素心[フジヤマモトミ]
広島県出身。医師。2017年にホビージャパン主催のHJ文庫大賞(現:HJ小説大賞)で金賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
onasu
18
「総務部クリニック課」2巻目。社内クリニックなので、難病奇病ではなく心身症というのは妥当な選択で、主人公・医療事務を担う自己評価の低いアラサー女子・宮内奏己(カナミ)が問診係として関われるというのも上手い具合。 それは異動して3ケ月、自己評価も改善してきた頃合いでの試みで、受付には実務者の助っ人が登場するのがストーリー的には順当だが、奏己には…。 森医師が奏己に好意を示した(?)ようだが、アスペルガーっぽいのをどう著していくのか? それと、心身症を取り上げるのはいいが、そればっかりというのは些か…。2025/08/08
サラダボウル
18
優しい物語。小説のかたちをとっているけれど、医師による、"心を護る"術の指南。主人公は、20代後半の会社員女性。類は友を呼ぶ、ため、私含め私の周りには、こんなに周りに気を遣いながら自己主張せず穏やかな人はいない。サクサク読めて、ふむふむ成程と思う。呼吸法などは実践してみようかな。2024/11/30
ロボット刑事K
17
様々なストレスが心を蝕み、心因性の症状を引き起こし、更には心のアッセンブリ、思考、行動、感情による悪循環を生じる。負の連鎖、勉強になりました。以前職場に外部講師が講義にきて、あなたはストレスに強いですか?弱いですか?と聞かれたので、素直に私はストレスを感じたことはありません、と答えました。すると先生は、それは素晴らしい!と誉めてくれましたが、その後こう言われました。でも気をつけてください、あなたが職場のストレスになってる可能性がありますよ、だってさ。失礼しちゃうよ!作品にほとんど触れてませんが☆4つで。2025/09/06
座敷童
16
最近心理学を勉強しはじめたのだが、そのせいかとっても分かりやすかった。ここに書かれているようなことこそ、現代社会において必要なことなのではないだろうか。2023/11/15
mkxf31
10
会社員にありがちな病気やストレスに起因する症状が題材になっているので、読みながら、あるあると思ってしまう。 わが社にも現行管理センタなるものが存在するが、ここまでの福利厚生は無いと思いながら、あればいいなぁと羨ましくも思ってしまう。 日々プレッシャーと戦うサラリーマンに癒しを!!2025/07/11
-
- 和書
- 精神科の薬がわかる本