内容説明
時は幕末の天保十年。丹波篠山藩青山家の馬役を務める小柴陽太郎は剣術の稽古に余念がない。謎の過去を持つ父は訳あって藩士を辞め、町道場を開いており、母は貧しさゆえか妹を連れて家を出ていった。下士として耐えていた人生が、藩の御前試合に出場したところから急展開し始める。その先に陽太郎を待っていた劇的な運命―。「鬼役」の坂岡真が描いた震える感動の物語。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年、新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。花鳥風月を醸し出す筆致の時代小説を描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひさか
14
小説宝石2018年5月号~2019年2月号まで「順風はらみて」のタイトルで連載のものを2019年6月光文社から刊行。2023年2月に末國善味さんの解説を加えて光文社時代小説文庫化。単行本版で既読だった。ただただ駆け抜けるような展開のストーリーは記憶から完全に脱落してました。今回はどこまで残るかな。2023/06/02
goodchoice
1
2019年6月に刊行された単行本の文庫化だが、坂岡さんには珍しい長編である。幕末を舞台に主人公の紆余曲折する筋立てはなかなか読み応えがあり面白い。佳作といえる。2023/05/01