内容説明
やはり兄は謀殺されたのか!三年の刑期を終えて出所した元自衛官の羽山貴次は、服役中に知った兄の死の真相を突き止める。東和自動車の販売部長だった兄は会社の不祥事の罪を着せられ、自殺に見せかけて殺されたのだ。憎悪を燃やす羽山は、抜群の頭脳と肉体を武器に仇敵を次々と葬ってゆく。出口なき復讐劇の末に彼を待つ運命とは?大藪文学不朽の傑作!
著者等紹介
大藪春彦[オオヤブハルヒコ]
1935年京城生まれ。早稲田大学教育学部中退。’58年、大学在学中に『野獣死すべし』でデビュー。江戸川乱歩に高く評価された。独特の乾いた文体、過激なアクション、銃や車の精密描写などで一躍人気作家に。日本のハードボイルド史に残る数多くの作品を書き上げている。’96年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yomineko@ヴィタリにゃん
65
自殺に見せかけて殺された兄のために復讐する羽山!復讐ものが好きなのですが、これはもうやりすぎ感が否めないです😡😡😡女性を楯にして銃弾から逃れたり、結婚を餌に近づいてあっさりと殺す。ハードボイルド過ぎてついて行けないと怒りを覚えつつ読みましたが、最後で私は救われました(笑)(#^.^#)1967年作なのでついていけない&よく分からない場面も多かったです😢😢😢2024/10/27
ぐうぐう
22
殺された兄の復讐のために巨大企業に挑む羽山。手段を厭わない羽山の復讐は、その相手が巨大過ぎるゆえ、簡単には終わらない。まさしく復讐の鬼となった羽山が、一人一人着々と倒していく様は、復讐という正当化によって読む者のカタルシスを高めていく。昭和42年に刊行された本作だが、その時代を考慮したとしても、あまりにも簡単に羽山に騙されてしまう女性達の一辺倒な描き方には首を傾げざるを得ないが、復讐にブレない羽山の行動は物語自体を大いに躍動させている。とはいえ、大藪春彦は羽山の復讐を単に正当化する愚を犯さない。(つづく)2024/07/01
陽ちゃん
8
優秀過ぎたために道を踏み外した主人公の羽山が、会社の不祥事の罪を着せられたうえに偽装自殺で殺された兄の復讐をするために次々に殺人を重ねていく様が、強烈過ぎて逆に淡々と読んでしまいました。予想していたとはいえ、ラストはちょっとあっけなかったかな。2023/03/08
tmbb6
0
★★☆☆☆2023/11/20
たくぞう
0
年に一度は大藪春彦を読む人生を続けたいものだ。2022/11/29