光文社文庫<br> 展望塔のラプンツェル

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光文社文庫
展望塔のラプンツェル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 406p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334794446
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

労働者相手の娯楽の街・多摩川市。この地の児童相談所に勤務する松本悠一は、市の「こども家庭支援センター」の前園志穂と連携して、問題のある家庭を訪問している。一方、フィリピン人の母親を持つ海は、崩壊した家庭から逃げ出してきた那希沙とともに、倉庫街で座り込んでいた幼児を拾い、面倒をみることにするが。荒んだ街の子供たちに救いはあるのか?

著者等紹介

宇佐美まこと[ウサミマコト]
1957年愛媛県生まれ。2006年「るんびにの子供」で第1回『幽』怪談文学賞“短編部門”大賞を受賞しデビュー。’17年『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞“長編及び連作短編集部門”を受賞。怪異や人間の闇に迫る作品で注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えみ

53
どうしてこんなことができるのか?そんな問いさえ無意味だと分かっているからこそ、遣り切れなさに涙が出そう。残酷な現実、無慈悲な境遇…他人に貶められた人生を自分自身で救うことは難しい。ただ一つの希望、どんなに弱く非力な身体でも誰かを救う想いさえあれば、他人を救うことは不可能じゃない。誰かを救ったことで、自分も救われ、絶望に立ち向う勇気を持つことができるようになる…。貧困、虐待、差別、大人の事情に巻き込まれてしまった子どもたちが歯を食いしばり耐える姿は忍びない。幻でもいい、心を支えてくれるラプンツェルを待つ。2023/09/17

annzuhime

42
児童相談所の職員、虐待や貧困に苦しむ少年少女、不妊治療の効果が見えない夫婦。どんなに抗っても抜けられないこの負の循環。助けても言うことさえ諦めた子どもたち。とてもツラいお話でした。少しでも光がさすよう、笑顔で過ごせる日が来るよう願いながら読みました。読み終わっても彼らがみんな救われたとは思えない結末。それでも笑える今があると知って少しだけ安心した。2023/05/13

hrmt

30
心がキリキリと傷む読書だった。虐待される子どもやその親に向き合う児童相談所の職員、 劣悪な地域環境で育つ人々、繰り返される逃れられない条件、不妊治療をしても子どもを授からない夫婦。読み進めてもなかなか希望は見えて来ない。カイがハレに言った「自分の人生を他人に任せるな」の言葉は、ハレにとって強く生きていこうとする支えになったかもしれないが、たった6歳の子にはあまりにも過酷な言葉だ。それぞれの関係性や時間軸が見えてきてもなおつらいものが残る中で、僅かでも幸せを感じる関わりがあれば人は生きていけるのだろうか…2023/04/22

Y.yamabuki

22
問題を抱える家庭が多い地域の児童相談所の悠一と支援センターの志穂。そして苦しい状況に置かれた子供達。これでもかという程悲惨な状態は続き、早くここから助け出してあげて、と願いながら読み進める。このままだったらと心配でスピードアップ。やっと終盤には穏やかな時がやってくる。問題がすっきり解決という訳では無かったけれど、こういうラストもいい。温かな気持ちで読了。最後に登場人物が繋がる上手く仕組まれていた物語だ。最後まで読んで良かった。2023/01/30

mariri

21
貧困と幼児虐待、そしてどうしても授かりたい。でもなぜ私達の所にはと不妊治療を続ける夫婦。近年最も問題視される社会的課題を上手に絡め物語にしたなぁとの印象。鬼畜な兄を持つ那希沙に振る舞われる暴力の描写が非常に過激で現実的に思えなかったり、終盤に夫婦が迎える展開もおいおいーい!と言いたくなる。肯定的に捉えればその辺も伏線だったのか!と作者の意図に乗ることもできるが。ぐいぐい流れ進むような文章はとても読みやすく著者のパワーを感じる。重いテーマをある程度の深みでドラマティックに描く良質なエンタメ作品だった。2023/08/30

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