内容説明
函館で有名な岩倉家の美人三姉妹。その三女が行方不明になった。海岸で見つかった遺留品のそばに落ちていたのは、血糊のついた鷹のブロンズ像。凶器と思われたこの置き物は、姉妹の家に飾られていた物だったのだが…。手がかりが得られないまま事件は新たな展開を見せ、捜査は更に行き詰まってしまう。驚愕の結末を迎える、本格ミステリの傑作!
著者等紹介
平石貴樹[ヒライシタカキ]
1948年北海道生まれ。東京大学文学部教授などを歴任し、現在は同大名誉教授。’83年に「虹のカマクーラ」ですばる文学賞を受賞後、推理小説を中心に発表。2016年『松谷警部と三ノ輪の鏡』で本格ミステリ大賞最終候補に。ロジックを重視した作品に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おうつき
31
美人三姉妹のいる名家で起きた連続殺人を描いた『獄門島』の本歌取りミステリ。最後の謎解きはしっかり面白かったけど、途中まで読んでいて少ししんどかったのも事実。平坦な展開が続く上に文章が微妙に読み辛い。これをやるなら舞台は現代でなくて良かったのではないかとも思ってしまう。複雑な人間関係に頭がこんがらがってしまう部分はあったが、そこはむしろ楽しくもあった。犯人の動機は理解し難いが、インパクトがあった。2023/03/06
こばゆみ
12
うーむ、わたしには合わず… 函館に住む岩倉家の三姉妹と家長の松雄が殺される連続殺人事件。ストーリーやトリック云々より、状況説明の地の文が多くて読みづらいのと、登場人物が多くて関係性が把握しづらいのがとにかく印象に残りまして(^_^;)。自分も一緒にトリックを考えて楽しむような読み方をされるミステリー好きには、たまらないかと思われます…2022/12/06
ツバサ
7
美人3姉妹が次々と見立て殺人の様に殺されていく。1人、また1人と増えていく犠牲に、なぜこんなことが起こるのか想像していくのが醍醐味か。犯人の動機には少しガッカリしましたが、最後まで気になる事件でした。2022/10/16
卍ザワ
5
「だれもがポオを愛していた」の印象と有栖川有栖の解説から期待したが、悪くはないが、さほど良くもない、平均的な作品と思った。獄門島を意識して、三姉妹にしたから話が長くなったか。もう少し文量を絞ったら、話が締まったか。三女が16歳にして、援助交際で四百万円貯金+長女に百万円融資していることと、連れ子の息子が三姉妹とハーレム関係になっていることが、事件や名探偵よりも、気になってしまった。2023/06/22
とみい
1
とにかく読みづらくてきつかった、作者が今作を発表したのが71歳の時、じゃまあしょうがないかという感じ2025/01/14