内容説明
戊辰戦争終結から五年。開拓が進む北海道各地で共和国騎兵隊を名乗る盗賊が跋扈し始める。頭領の兵頭俊作は榎本武揚の下、新政府軍と戦った士官。彼の戦いは終わっていなかったのだ。討伐隊として送り込まれたのは元幕臣の矢島従太郎だった。兵頭と矢島は五稜郭で理想郷「共和国」を夢見てともに戦った同志。敵として相対することになった二人を待つ壮絶な運命とは?
著者等紹介
佐々木譲[ササキジョウ]
1950年、北海道生まれ。’79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。’90年『エトロフ発緊急電』で、山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、’10年『廃墟に乞う』で直木賞を受賞。’17年には日本ミステリー文学大賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Naoko Fukumi Fujita
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誕生日が同じ作家の文庫本。2022年10月20日初版第1刷発行、巻末によると2009年2月徳間文庫刊とある。北海道とは縁がなく、札幌初訪問は2000年頃だったと記憶している。コロナ禍では連続して主にニセコ方面へ毎年訪問し、一昨年の小樽~倶知安ローカル線の旅にて榎本武揚像の後姿を見ることができた。乏しい基礎知識しかなくても、ダイナミックでミステリアス、スピード感のある物語に引き込まれた。また、史実によるエピローグにいろいろと考えさせられた。2022/12/28
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