内容説明
ファストファッションの人気ブランド「Qros」のCMで人気俳優・藤井涼介と共演し注目を集める美女。だが、名前も一切のプロフィールも不明で、ネット上には様々な情報が飛び交っていた。藤井の自宅を張り込む新米芸能記者・矢口慶太の前に、突然その謎の美女が現われて―。虚々実々の駆け引き渦巻く芸能界とスクープの現場をリアルに描く痛快エンタテインメント!
著者等紹介
誉田哲也[ホンダテツヤ]
1969年、東京都生まれ。学習院大学卒。2002年、『妖(あやかし)の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞。’03年には、『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
72
こうやって噂は流れ、こうやって嘘が作られ、こうやって炎上していくのか…。芸能界を取り巻く環境の暗部がよく見えた一冊だった。誇りとプライドを持って人前に立つ俳優。そんな彼らを狙う芸能記者。よく鼻が利くものだと驚くばかり。情報戦の危うさが浮き彫りになる、ガセネタ、やらせ、ストーカー行為。そして軽犯罪行為。何がなんでも知りたいと思わせる正体不明の謎の美女を巡り情報戦が開始される。「彼女の正体は?」あるファッションブランドのCMに登場したその女は何者なのか。見られる、そして暴かれる恐怖を痛いほど知ることができた。2022/11/25
おいしゃん
40
CMの謎の美女を取り巻く、ネット民、芸能界、嫉妬に燃える同業者たちを描く。平穏に一般人として生活していて、あるきっかけで一気に有名になった人とか、きっとこの主人公のような思いをするのだろう。冗長な感もあるが、縁のない芸能界の一片を垣間見れた作品ではあった。2022/10/14
あかは
37
CMに出た謎の女性の正体を巡る話。時系列が少し前後したりするので、間をあけずに読むのをお薦めします。ネット社会って恐ろしいですね。同じ目にあったらノイローゼでおかしくなってても仕方ないかも。話のおとしどころとはよかった。情報をばらまいた張本人は最後までわからず、びっくり。優しそうな人、わがままな人いろいろいるけど、一面だけ見て決めつけちゃいけないものですね。芸能界、週刊誌どちらも怖いわー。でも、興味深い読書時間でした。2023/04/15
Junichi Yamaguchi
37
『ネタは生もの』… 改めてネットの怖さを感じる。 沢山の思いが交差する中で「嘘」と「本当」、「優しい嘘」と「悪意のある本当」。 「嘘」を肯定するわけではないが、「本当」を肯定するのも難しくなってきたのかもしれない。。2022/09/19
湯湖
32
【原作を読んでみた・第24弾】ドラマの初回を観て図書館で予約したのだが、最終回までには間に合わなかった。大筋は原作通りだけど、ドラマの方は色々と余計なエピソードが肉付けされてて本筋がボヤけてしまっていたので、原作の方がシンプルでスッキリしている。って、ドラマの感想になってしまった。SNS等で誰もが発信できる現代は、当たり前すぎてマヒしつつあるけど、使い方次第ではホントに怖い。2024/12/28
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