出版社内容情報
御小姓組番頭の橘右近に呼び出された将軍家毒味役の矢背蔵人介。聞けば目安箱が盗まれたという。人気シリーズ第五弾新装版。
内容説明
江戸城の不浄門内で、勘定奉行が腹を切った。将軍家毒味役の矢背蔵人介は、小姓組番頭・橘右近から呼び出され、かつて道場で鎬を削った友がその切腹に関わり、吉原の冥加金強奪の疑いをも掛けられていることを知らされる。友を追う蔵人介の前に明らかになった哀しき事実―。200万部突破の超人気シリーズ、著者が大幅加筆修正した新装版、待望の第五巻。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年、新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。花鳥風月を醸し出す筆致の時代小説を描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
46
なんと今度は友が吉原の冥加金強奪犯一味?蔵人介…絶対的に周囲に恵まれない不幸すぎる人生じゃないか。将軍家毒味役・矢背蔵人介の裏の顔は幕府の不正を断つ暗殺役。時代は違えど上司のむちゃぶりに振りまわされる彼の苦労。他人事だと思えず、つい応援してしまう。軽い気持ちで読み始めた鬼役シリーズも5巻に突入すると、一人一人の登場人物に愛着が湧いてくる。めっぽう強い養母と娘、真面目な義弟、矢背家の用人・串部、そして何気に気に入っている小頭組番頭・橘右近や公人朝夕人・土田。彼らを巻き込み巻き込まれながら悪党を斬る。痛快!2024/02/13