出版社内容情報
スキーシーズンの2月、美月に一目ぼれしたという男性客が熱烈にアプローチしてきて――。北海道を舞台にした「旅する小説」第四弾!
内容説明
美月がオーナーになって二度目の冬。十二月のコテージ比羅夫は雪に埋もれ、宿泊客もまばらになるシーズンだ。そんな時、札幌の五つ星ホテルから、コックの亮に助っ人に来てほしいという依頼が舞い込む。亮はかつて、ホテルのメインダイニングのスーシェフだったのだ。さらに、亮の婚約者だと名乗る超美人が現れて…。北海道の魅力いっぱいの人気シリーズ第四弾!
著者等紹介
豊田巧[トヨダタクミ]
1967年大阪府生まれ。ゲームメーカーで電車運転ゲームなどの宣伝プロデューサーを務めるかたわら、2009年『鉄子のDNA』(小学館101新書)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
179
今作の客はコックの亮に関係のある客ばかり。とくに西神楽帆乃歌の個性が強い。帆乃歌、面白いキャラだから、次作以降も登場してほしいな。亮の過去がわかる今作だった。そして、美月もオーナーらしくなってきた。美月が料理ができるようになれば、コテージ比羅夫も盤石かな。それにしても美月のお爺ちゃんの心の広さは偉大だ。尊敬に値するよ。コテージ比羅夫でのパーティー、楽しそうで羨ましいわ。今作も読んで思う。何事も真心こめて頑張らなきゃと思うのと、いつか“駅の宿ひらふ”に泊まってみたい。2022/03/27
おしゃべりメガネ
129
なんだかんだでシリーズ第4弾となりました。この短期間での刊行ペースはなかなかですよね。キャラは既に確立してるので、話の展開に集中できるのがいいですね。コテージオーナーの「美月」とシェフの「亮」、二人のチームワークもさすがにしっかりとしてきていて、今回はトラブルめいた話はほとんどなし。二人の間柄を色々と整理するためにある本作なのかなと。とにかく作風からして読みやすいので、ストレスなくどんどん読み進めるコトができ、気がつけばアッという間に読了です。続きが気にはなりますが、個人的にはちょっと飽きてきたかなと。2022/04/17
ふじさん
100
シリーズ第4作。オーナー美月が迎える二度目の冬。コテージ比羅夫は雪に埋もれ、宿泊客もまばらになる時期。今回は、コテージのコックの亮が主人公。亮の婚約者だと名乗る超美人の女優が現れてひと騒動。札幌の五つ星のホテルのインペリアルホテルからの助っ人に来てほしい依頼が舞い込み、亮がインペリアルホテルのスーフシェフだったことが明らかになる。更には、彼とコテージ比羅夫の前のオーナーとの深い関りが明らになり、彼のコテージ比羅夫に懸ける強い思いを知ることになる。亮に関わる逸話は、どれも心に染みるいい話だった。 2022/11/22
相田うえお
85
★★★★★23001【駅に泊まろう! コテージひらふの雪師走 (豊田巧さん)k】北海道比羅夫駅に直結したコテージが舞台の連続短編作品。シリーズ第四弾!今回は二度目の冬の話ですね。面白かったです!これはずーっと読み続けたいと思えるシリーズです。オーナーの桜岡美月(主人公),シェフの亮,その兄の健太郎,猟師の晃さん、皆んなとてもいいキャラなんですよ〜。◯話は脱線しますが北海道新幹線が札幌まで開業すると廃止される路線があって、その計画に比羅夫が入ってるんですか!じゃ、このコテージはどうなるんでしょうか?心配〜。2023/01/04
いたろう
83
駅舎がコテージになっている比羅夫駅を舞台にしたシリーズも、順調に半年毎に新刊が出て、もう4巻め。美月が祖父の跡を継いで、コテージ比羅夫のオーナーになって1年3カ月の、宿泊客が少ない12月。今作では、亮がコテージ比羅夫で働くことになった経緯が明らかに。ところで、2030年に予定されている札幌までの新幹線の開通に合わせて、函館本線の長万部ー余市間が廃線になり、比羅夫駅もなくなる予定になったというのが、とても残念。それならば、このシリーズ、是非、廃線まで続けて、最後を見届けて欲しい。半年に1冊として、20巻位?2022/05/09