出版社内容情報
鬼役シリーズの「原点」ともいえるシリーズ開始。将軍の陰の暗殺役「鬼役」の誕生を描く。新シリーズ第1弾。
内容説明
時は元禄。赤穂浪士の義挙が称えられるなか、江戸城の門番を務める持組同心の伊吹求馬は、剣術の修行に余念がない。ある日、助っ人で加わった盗賊捕縛で、一つの鍵を手にすることになる。そのことで闇に蠢く勢力が浮かび上がり、目の前に謎の人物たちが現れる。はたして、鍵に導かれた先で求馬を待っていたものとは―。大人気「鬼役」の原点といえるシリーズ開幕!
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年、新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。花鳥風月を醸し出す筆致の時代小説を描く。その作品の質の高さには定評があり、「鬼役」シリーズは驚異の7カ月連続刊行で話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
150
ほほぅ・・蔵人介版鬼役に繋がる100年も前の鬼役の話の幕が上がった。なんてこったい、面白いではないですか!蔵人介の方の続きを待ち望んでる私の心をくすぐるように、坂岡さんがまたまた面白いシリーズを始めてしまった。鬼役・求馬はこれからどんな感じに?どんな姿を?見せてくれるのだろう。楽しみに次も読むに決まってる。志乃様は代々お強いのね(笑)2021/11/23
KAZOO
102
「鬼役」の初めのものということで、時代がさかのぼり赤穂浪士の時代で、番士と呼ばれる人物が主人公となっています。両親が京都の出身ということでつながりがおぼろげながらあります。番士から出世していく話のようですが「鬼役」に出てくる鬼役の義母と同じ名前の強い女性が出てきます。公人朝夕人も出てきますがそんなに強くはない気がしました。5作まで出ているようなので「鬼役」と併行して読んでいこうと思っています。2024/09/05
やま
81
御膳奉行の矢背蔵人介が活躍する100年前に遡って、矢背家の初代の誕生を書いた物語がスタートしました。江戸城の城門を守る番士の伊吹求馬が、禅寺の慈雲和尚より授けられた剣で、お城に巣くう悪党に挑んで行くと、矢背家女主・矢背志乃と出会い…。求馬は、武骨で、要領が悪いが、剣は凄い。志乃は、凛として、力強く、男勝りです。求馬は、泥臭く、少しうじうじして志乃に影響され引っ張られて行きます。この対比が面白く、蔵人介には無い人間味と面白さを醸し出します。これからが楽しみなシリーズです。字の大きさは…中。★★★☆☆2021/09/07
とし
77
番士 鬼役伝 1巻。江戸城の門番を務める待組同心伊吹求馬、100年後の御膳奉行(鬼役)矢背家の原点のシリーズ化、蔵人介と求馬それぞれの持ち味が楽しめますね。2022/01/08
ひさか
23
2021年8月光文社文庫刊。書き下ろし。新シリーズ1作目。鬼役シリーズの前段に当たる話。求馬のチャンバラ活劇調部分が面白く堪能します。志乃、土田伝右衛門は前シリーズと同名で登場しているが、何の意味があるのかわからない。混乱するだけです。どういう趣向があるのか、次が楽しみです。2021/12/30