出版社内容情報
タワーマンションに暮らす岩見有紗は、同じマンションに住む高梨と急接近し――。『ハピネス』に続く、欲望と熱情の第2ステージ!!
内容説明
離婚の危機を乗り越えた岩見家だったが、娘・花奈のお受験や、夫・俊平の実家のある町田への引っ越し話を巡って、夫婦仲はぎくしゃくしている。そんななか、有紗はふとしたきっかけから同じタワーマンションに住む高梨と二人で会うようになり、ダブル不倫中の美雨ママに相談するうち、彼に強く惹かれていく自分に気づく。許されない恋の行く末は―!?
著者等紹介
桐野夏生[キリノナツオ]
1951年金沢市生まれ。’93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、’98年『OUT』で日本推理作家協会賞、2004年同作英訳版が日本人初のエドガー賞候補となる。1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、’04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、’05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、’08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、’09年『女神記』で紫式部文学賞、’10年『ナニカアル』で島清恋愛文学賞、’11年同作で読売文学賞を受賞。’15年紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鍵ちゃん
62
離婚の危機を乗り越えた石見家だったが、娘・花奈のお受験や、夫・俊平の実家のある町田への引っ越し話を巡って、夫婦仲がぎくしゃくしている。そんな中、有紗はふとしたきっかけから同じタワーマンションに住む高梨と二人で逢うようになり、ダブル不倫中の美雨ママに相談するうち、彼に強く惹かれていく自分に気づく。許されない恋の行く末は。娘の花奈ちゃん以外皆駄目人間ですね。だから花奈ちゃんしっかりするんですね。ドロドロは面白かったが、だんだんこの人間関係に腹立たしい。でも良かった。2023/07/27
M
62
前作ハピネスも読んでいたが、まったく覚えていなかったが読書に支障はなかった。離婚だ不倫だDVだと泥沼すぎていまひとつリアリティないけれど、義理親戚付き合いにママ友付き合い、子育てに仕事に、日々女は色々な同時多発的タスクにまみれている上、体調も安定しにくいし、それゆえ発生する心の揺れや不安定は理解できる。精神の支えを求めてしまう気持ち、分かるなぁ。けど高梨にまったく魅力を感じられなくて、有紗に感情移入しにくかった。2021/09/09
カブ
51
「ハピネス」の続編。あの5人のその後が気になって、読む。まるでドラマのような、現実感がない物語と思ってしまうのは、自分がもうこの物語の登場人物たちとは違うところに来てしまったということか?!(笑)でも、大人の恋は、いいなって思います。2021/10/16
おいしゃん
39
久しぶりに500ページをストレスなく読ませる作品だった。タワマンのドロドロしたママ友関係に、一瞬うんざりしたが、そこは桐野先生。身勝手な有紗も、頼りない俊平も、都合の良い高梨も、どれもこれもイライラするのに、なんだか放っておけなくて先が気になってしまった。総合的にみると良い方向で着地したが、今後も高梨と一悶着続きそうなところをみると、続編も期待してしまう。2022/10/21
湯湖
35
ハピネス続編。女同士のヒリヒリ感満載だった前作とは趣きが違い、有紗の不倫が主軸として描かれているが、何ひとつ共感できなかった。特に未就学児の花奈を夜にひとりで留守番させて不倫相手に会いに行く件は、あり得なくない?と思わず呟いた。2022/10/15
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