内容説明
失踪していた夫が残していった献立の意味を探る女将、定食屋にきた慇懃無礼な京下りの女、独自の菓子を完成させようとする職人の想いにそれを遂げさせようとする仲間たちの心、縁切寺に駆けこんだ女の家に巣くった者の正体とは…などなど美味しそうで心に響く、いま勢いのある女性時代小説作家たちの珠玉の作品ばかり。どれも傑作揃い。さあ、ご賞味あれ!
著者等紹介
菊池仁[キクチメグミ]
1944年、神奈川県生まれ。文芸評論家。歴史・時代小説の評論を中心に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bluelotus
7
★★★☆☆ シリーズものから抜き出しているアンソロジーのため、主人公等の事情がわからずあっさりとした読み心地になってしまった。そして『美食』とはあまり関係なかったような。2021/04/15
陽ちゃん
6
収録5作品のうち、後半の3つは既読でしたが、藤原さんの『隅田川御用帳』シリーズが入っていいてちょっとびっくりしました。食のジャンルに入るとは思っていなかったので。確かに蕗味噌は美味しそうですけどね。2021/04/28
いえのぶ
3
女性作家5人による一膳めしや、菓子屋などの江戸の食べ物に関係のある短編のアンソロジー。作家の見本帳みたいで次に読む作家を探す手助けになる。2024/12/05
kmzwrs5781
2
女性作家が紡ぐ美味しくて優しい時代小説集。それぞれシリーズを読みたくなるお得な短編集。2023/12/07
桜花
2
私の思っていた『美食』ではなかったのはちょっと残念。金沢の五色生菓子は『和菓子のアン』で知り、出張の時に探したが、デパートですぐ買えるようなお菓子ではないことがわかり、諦めたことを思い出した。そして、蕗味噌。地元の地酒を扱うお店で焼き味噌と日本酒をいただいた感動は今も忘れられない。お店は今も有るが酒のアテは変わってしまい、あの焼き味噌はないのがとても残念。2023/05/06