出版社内容情報
十八巻で完結した、人気時代作家・藤原緋沙子氏の代表シリーズ「隅田川御用帖」の外伝。読者熱望の一冊。
内容説明
縁切寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に、浪人の妻・工藤美帆が駆け込んできた。橘屋の主であり白河藩士となった塙十四郎が顔を合わせたところ、自分が以前にいた築山藩賄い方の娘だった。夫が悪に手を染めており、吐いてはならぬ一言を妻に放ったことで離縁したいという美帆の夫を調べてみるのだが…。代表作「隅田川御用帳」を継ぐ新シリーズ第一巻。文庫書下ろし長編時代小説。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。2002年、「隅田川御用帳」シリーズで小説家デビュー。文庫書下ろし時代小説で人気を得る。’13年、「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
94
お登勢と十四郎が戻って来ました! シリーズ1作目。字の大きさは…中。五年目の秋、雁もどるの中編2話。江戸深川の駆け込み寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」を営む、女主・お登勢と夫で一刀流の遣いて塙十四郎が、離縁したい女の悩みを聞き、親身に相談に乗る物語です。隅田川御用帳シリーズが、18作目で終わり続きを楽しみにしていたので、新シリーズですが、続編(物語的には、あれから5年がたっています)が出て凄く嬉しいです。この物語は、捕物帖のように人探しに時間(紙面)を掛けたりせず、物語で楽しませてくれるのでありがたいです。2021/05/13
とし
87
隅田川御用日記「雁もどる」 1巻。駆け込み寺慶光寺の御用宿橘屋、5年の歳月が経ち、お登勢と十四郎それに夫婦の娘お幸が加わり、新シリーズとして始まりましたね。橘屋で世話になった二組の夫婦の再出発の心暖まる物語でした、次巻も楽しみです。 2021/02/14
真理そら
52
前シリーズの5年後。娘も生まれて少し貫禄の出た塙十四郎、お登勢は相変わらず美しい。女が離縁するために頑張ってきた前シリーズだったが、離縁した後の人たちは果たして幸せになっているだろうか、というようなお話。2020/12/11
Y.yamabuki
12
捕物帖と人情話の融合。 前シリーズを読んでいなかったためか、最初は物語世界に入っていけなかった。けれど巻頭に人物紹介と地図が有って、これはありがたかった。2021/06/19
千日紅
7
★4 内容(「BOOK」データベースより) 縁切寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に、浪人の妻・工藤美帆が駆け込んできた。橘屋の主であり白河藩士となった塙十四郎が顔を合わせたところ、自分が以前にいた築山藩賄い方の娘だった。夫が悪に手を染めており、吐いてはならぬ一言を妻に放ったことで離縁したいという美帆の夫を調べてみるのだが…。代表作「隅田川御用帳」を継ぐ新シリーズ第一巻。文庫書下ろし長編時代小説。2021/04/22