内容説明
「日光奉行所の武芸について検分して参れ」。公儀武芸帖編纂所頭取の新宮鷹之介は、支配役の若年寄・京極周防守から将軍の命を伝えられた。将軍家斉の気遣いに感謝しつつ鷹之介は、ご褒美旅で土産話でも持って帰ろうと、役儀で初めての旅に出た。奉行所の視察を終え、帰り旅の途中鷹之介は思わぬ騒動に巻き込まれることに―。濃厚で読み応え抜群の、シリーズ第七弾。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。以後、演劇制作や舞台の脚本、『水戸黄門』等のテレビ脚本を数多く手掛ける。2010年、『取次屋栄三』で小説デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
87
若鷹武芸帖7作目 2020.11発行。字の大きさは…中。 公儀武芸帖編纂所頭取を務める旗本・新宮鷹之介の活躍を描いた物語です。 編纂所の支配である若年寄・京極諏訪守から日光奉行所の武芸ついて検分の命が下り、鷹之介たちは、日光での見聞を終えたのち鬼怒川の奥の長田村に鉄砲の名人が居ることを聞きつけて向かってみると。元公儀鉄砲組鉄砲磨同心・土橋忠三郎が、鉄砲を磨くのでなく、鉄砲を撃ちたさに役目を致仕して猟師となり暮らしていました。🌿続く→2021/01/18
とし
86
若鷹武芸帖「鉄の絆」7巻。公儀武芸帖編纂所頭取の新宮鷹之介、編纂所支配の若年寄・京極諏訪守の命で日光へ。役目全うだけで無く、しっかりとお土産を持って帰りましたね今回は武芸帖編纂所にて土橋流砲術伝書の作成。2021/02/16
竹城 俊之介
59
剣客太平記や取次屋栄三でもあった突然の旅行編っ!!今回は日光への出張。旅編の面白い所は、主要サブキャラ置き去りにして、普段目立たないキャラにスポットが当たること。今回の旅のお供は新宮鷹之介と若党の原口鉄太郎、そして中間の平助、3人の個性が光る。特に鉄太郎!今回のテーマは鉄砲ですが、鉄太郎の「鉄」は鉄砲の鉄だったのかもしれない、過去の哀しみが明らかに。 三人だと寂しいとか思ってたら、後半は江戸に戻ってオールスターキャストでお送りするのが流石の展開。鉄砲の達人がゴルゴみたいな使われ方するのは江戸もまた同じw2025/04/29
ドナルド@灯れ松明の火
23
岡本さんの作品は抑えていてもあっという間に読了してしまう。今作は鉄砲(砲術)の名人を見出す。面白かった。 お薦め2021/02/26
ekoeko
5
7巻。今回は鉄砲。日光奉行所の武芸の検分で初出張した鷹之介は視察の帰りに立ち寄った村で名主から事件の相談を受けて・・・鷹之介の相変わらずの清々しさに安心。2021/04/23