光文社文庫<br> ニュータウンクロニクル

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光文社文庫
ニュータウンクロニクル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 308p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334791094
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

多くの家族が夢と希望を抱えてやって来た郊外の人工都市「若葉ニュータウン」。この町が経験するのは高度経済成長期やバブル景気、震災―そして令和の時代。それぞれの区切りで葛藤する主人公たちに誰しも思い当たる何かがあるはず…。“ニュータウン”の姿を1971年から2021年まで10年ごとに切り取り、みずみずしく描いた連作短編集!

著者等紹介

中澤日菜子[ナカザワヒナコ]
1969年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。出版社に勤務しながら、劇作家として活躍。2007年「ミチユキ→キサラギ」で第3回仙台劇のまち戯曲賞大賞を受賞。’12年「春昼遊戯」で第4回泉鏡花記念金沢戯曲大賞優秀賞を受賞。’13年に『お父さんと伊藤さん』(応募時タイトル「柿の木、枇杷も木」)で第8回小説現代長編新人賞を受賞し、小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

108
★★★★☆21045【ニュータウンクロニクル (中澤 日菜子さん)】タイトルの通り、日本の経済成長と共に出現した郊外のニュータウン、そこに暮らす人々の姿を年代ごとに描いた六つの連短作品。どの短編も考えさせられる題材でありながらも楽しめる内容でした。個人としてニュータウンという空間に馴染みがないものの、その地域の生活慣習や人間関係,営みなど貴重な足跡として興味深く読ませて頂きました。時代が移り変わっていくと共に町も変化し、そこに住む人も入れ替わっていくんですね。消滅と再生を繰り返しながら町は生きつづける。。2021/05/05

のんちゃん

27
1971年から2021年迄を10年毎に区切り、都下の人工都市若葉ニュータウンでの出来事を描いた、クロニクル(年代記)。各話の主人公はかわるが、ゆるやかに繋がっており、読み手もそのニュータウンの変遷を一緒に感じる事ができた。この50年間は日本にとって変化の大きい幸不幸のごちゃ混ぜの期間だった。その間を定点観測のように扱ったこの作品は、ある種のドキュメンタリーの様でもあり、感慨深い作品だった。中澤作品初読みだったが、別作品も読んでみたい。「読書しました感」が満たされた読書時間だった。2021/04/28

ぐっち

22
多摩ニュータウンがモデルと思われる、1971年から10年ごとの短編6話。山を切り開いてつくられた画一的な団地。画一的な「入植者」と以前から住む元地主。バラバラに見えていた短編が、だんだんつながっていく。つなげていくのは住む人たち。解説も秀逸。1981年の5年1組、私と同い年の作者さんと微妙に1・2年ずれていて?と思っていたら、団塊ジュニアの世代を扱っているとあり、なるほど。最初は不倫とかあまり…と思ってたけど最後まで読んでよかった。今後のニュータウン再生がフィクションを超えていきますように。2023/05/21

クキモン

15
初読みの作家さん。多摩ニュータウンがモデルなんですね。変転する時代に翻弄される中で大切なものは何かということを考えされされた作品でした。2022/04/03

ベローチェのひととき

11
郊外の人工都市であるニュータウンの移り変わりを1971年から2021年まで10年毎に切り取って描いた6編からなる連作短編集。各編ごとに主人公が切り替わる構成となっているが前の編で出てきた人が以降の編でも出てきており、関連性があって面白かった。クマゴローはなかなかいい味を出していると思った。最後は未来に希望が持てる内容になっていて良かったと思う。2021/05/30

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