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出版社内容情報
島田裕巳[シマダ ヒロミ]
著・文・その他
内容説明
日本では土着の信仰である神道のほかに、朝鮮半島や中国から仏教がもたらされ、多くの聖地が生まれた。参拝客が絶えない「開かれた聖地」がある一方、タブーで「封印された聖地」もある。パワースポットとも呼ばれる聖地には、一体どんな秘密があるのか。聖地を聖地たらしめているものは何なのか。宗教学者が現地に赴き、その謎に迫る。
目次
第1章 クボー御嶽(沖縄・久高島)―何もない空間を聖地にするもの
第2章 大神神社(奈良・桜井市)―なぜ神体山は封印されたのか
第3章 天理教教会本部(奈良・天理市)―訪れる者を圧倒する一大宗教都市
第4章 稲荷山(京都・伏見区)―何でものみ込む現世利益信仰
第5章 靖国神社(東京・千代田区)―英霊とギャルの祭典
第6章 伊勢神宮(三重・伊勢市)―なぜ古代の継承神話が必要なのか
第7章 出雲大社(島根・出雲市)―神が人間の前に現れるとき
第8章 沖ノ島(福岡・宗像市)―タブーで封印された聖地
著者等紹介
島田裕巳[シマダヒロミ]
1953年東京生まれ。宗教学者、作家。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫羊
14
パワースポットや心霊スポットに敏感な人が私の周りにも何人かいます。パワーが川の流れや玉のような形で見えるとか、心霊スポットでは頭が痛くなったり…いろいろ大変そう。この本で紹介されている聖地のいくつかに参拝したことがありますが、鈍感な私でも清々しい気持ちになりますし、パワーをいただけたような気がします。2021/06/21
たか
5
住んでるところから近いのもありますが天理教、伊勢神宮が特に興味深い。2019/08/06
ココアにんにく
1
神道関係の聖地が主に取り上げられていた。最近古事記関連本を読んだばかりなので興味が沸きます。大神神社の近くにある出雲という地名が気になる。パワースポットという言葉が定着したことで若い世代が多く訪れる場所でもあるのが凄い。お伊勢さんや出雲は私も何度か訪れました。大神神社が山の辺の道のゴールなら、起点は天理駅。天理教の建物も気になっていた。稲荷山と都会の塚の関係にも興味が沸く。靖国神社は英霊が祀られる厳かなイメージと思っていたら結構賑わっていた。沖縄と福岡の2つの島の聖地は初めて知った。近寄りがたい。2021/04/24
tecchan
1
宗教学者である著者が、日本の代表的聖地と言われる沖縄・クボー御嶽、奈良・大神神社、伊勢神宮、伏見稲荷、出雲大社などを訪れ、その成立の謎などを探る。近年パワースポットとしてか、若い人達で神社があふれているが、神社が日本人にとって昔から必要不可欠な存在だと言うことを改めて認識した。2019/02/08
yoshizawa tutomu
0
図書館でなんとなく手に取る。色々な場所の聖地について、宗教的な背景とそこが聖地たる理由を考察している。沖縄の宗教(久高島)、神社(大神神社、伊勢神宮、出雲大社、靖国神社、沖ノ島、伏見稲荷)、新興宗教(天理教)といったところにフィールドワークに出かけ、肌と資料で聖地を感じる。特に建物の描写が細かい。というのも、結論として、聖地=造られた場であるからである。人がその場で祭事をし、場を拵える(他と区切る)ことで、聖地足り得る。故に建築物は大切。逆に祭事がなくなり、人々の記憶から失われれば聖地とは言えなくなる。2022/11/23