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内容説明
「女と孤独」「五十代の恋」「美しい死への憧れ」など、女性の悩みに、著者は自身の体験と仏教の教えを交え、答えていく。出家後からのエッセイの数々を収録。「健康と精神の若さと、可能性に、自ら見切りをつけた時から老いは始まる」―。齢を重ねてなお美しい現代女性たちへの応援歌!
目次
「捨てる」ということ
孤独と向き合って
「ひとり」で生きてゆく
五十代の恋
美しく生ききる
情熱と結婚
自分らしく、切に
愛は賢くなければ得られない
み仏に導かれて
新しい自分を生きる
いのちの不思議に目覚める
忘己利他
老いと死について
祈りとともに
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島市生まれ。東京女子大学卒業。’57年『女子大生・曲愛玲』で新潮社同人雑誌賞受賞。’61年『田村俊子』で田村俊子賞受賞。’63年『夏の終り』で女流文学賞受賞。’73年、中尊寺で得度・受戒。その後、『花に問え』で谷崎潤一郎賞、『白道』で芸術選奨文部大臣賞。『場所』で野間文芸賞、NHK放送文化賞など次々と受賞。’98年、現代語訳『源氏物語』全20巻完結。2006年、文化勲章受章、歌舞伎、能、狂言、オペラの台本も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
63
数十年前のエッセイを集めた本のようだが、内容は少しも古くはなく、心に沁みる。思えば二十代の頃は寂聴さんの法話などに反発を覚えたこともあった。しかし年月は流れ私も寂聴さんの言葉が響く年齢になってきた。五十歳まではまだ大分あるものの、孤独や恋や美しい死への憧れなど普遍的なものが美しい文章で綴られている。正直寂聴さんの文章は初読だったがここまで表現力豊かな文章だとは!出家したのち花や自然が美しく見えるようになったと語る寂聴さん。まるで源氏物語の「宇治十帖」の浮舟のようだ。美しい文章に涙した。2016/06/02
のんぴろ
4
febe。一度読んでみたかった瀬戸内さんのエッセイ。ただ、これまでの出版から持ってきた文脈も多く、ちょっと五月雨なイメージ。幾つになっても、恋は必要だと説きつつ、そこにどんな気持ちで向き合えば良いのか、瀬戸内さんなりの考えが知りたかったかなぁ。2016/06/11
路人
3
読んだ途端に女性向けだと知ったが、移動中で他に本も無く読み通した。彼女の生き方が特別だということではなく、身近にも自分の感情を道徳や世間体より大切にしていた女性がいたことを思い出す。それでも、読み続けていくうちに、心が洗われていくのを感じた。2022/01/04
ミカ坊
1
独身だけが孤独なわけじゃないのは、薄々わかっていたが、物心ついた子供の頃から、いつどこで誰といても孤独を感じていて、何かなと思っていた。読んで納得。2016/07/02
Ku-ko
0
50歳になったのと、出家の話が興味深く、手に取りました。いくつになっても恋愛の気持ち、持ち続けるのは良いこと、素敵に思いました。天台宗の尼僧だったんですね。老いから死、悔いなく生きたいと思いました。2017/08/24