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内容説明
「人はみんな幸せになるために生まれてきたのだと思っています。自分がいちばん幸せを感じることをするべきではないでしょうか」。松本サリン事件で多くの報道被害を受けた河野義行さんは著者にそう語り、恨みや憎しみにとらわれることなくオウム元信者らに真摯に働きかける―。著者が心動かされた出会いの数々を綴った珠玉のエッセイ集!
目次
人生のスタートラインに立つ
生かされている命
時のなかに願いを込めて
ナントナク明日ガタノシミ
泣きながら生きて
一本の芋のつる
父の、ふるさとへの道
“伝えたい”という思い
虹色の空に蓮の花
民草の願い〔ほか〕
著者等紹介
朴慶南[パクキョンナム]
1950年、鳥取県生まれ。作家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
40
砂川のいわた書店で購入。寝る前に少しずつ読んでいた。以前から気になっていたペン・セタリンさん、無言館を作った窪島誠一郎さん、松本サリン事件被害者の河野義行さん、様々な人とのことが書かれていて、気が付かされること考えさせられることが多い本だった。人間という生き物のふしぎさや深さを思わされる。2019/11/03
タルシル📖ヨムノスキー
25
いわた書店一万円選書①。朴慶南(パク・キョンナム)さんは在日コリアン2世の作家さん。著者のの視点から阪神淡路大震災、東日本大震災、関東大震災後の朝鮮人虐殺、福知山線脱線事故、松本サリン事件などさまざまな事件と、それに関わった人たちと出会い、対話することでたどり着いた「願生」という考え方。願生とはざっくり言ってしまうと「今生きていることを前向きにとらえる」ということか。言葉で言うのは簡単だけどこれはなかなか難しい。特に松本サリン事件の河野義行さんの生き方、考え方には頭が下がる。自分は多分そこまではできない。2021/10/02
Me
14
一万円選書⑥ 歴史を知ること、考え続けることは大切なことなのだと感じさせてくれる一冊。戦争や震災やサリン事件などで傷ついた人たちが大勢いることを忘れてはいけない。2023/06/19
読書亀
12
福井県の永平寺で、発行している『傘松』という機関誌連載していたエッセイ。普段 読まないタイプの本だが、読んで良かった。この本に出てくる方達は、困難な立場におかれながらも、前向きに進んでいて、とてもキラキラしている。 松本サリンの被害者 河野義行さんには驚いた。「人を憎んだりうらんだりすることは、限りある自分の人生をらつまらないものにしてしまう」 あんなひどい目にあったにもかかわらず、拘置所に差し入れも、していたなんて。仏心がすごすぎて、ソファで寝転んで読んでる自分を反省した(笑)😅2019/11/04
ミント
4
一万円選書。 在日の作家さん。偏見や差別に嫌な思いをしてきたんだと思う。この本のタイトルのように、偏見や差別のない世界に…と、いろいろな方のとても良いエピソードが書かれている。私はまだまだ思想が片寄っているのだろう。エピソードの端々に、作家さん自身の日本への陰の思いを感じてしまった。 自分では選らばない本なので選書に感謝。2019/07/06