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内容説明
黒船来航に始まる動乱期、尊皇攘夷の嵐が吹き荒れ、幕府の権威は崩壊していく。地方の絶対君主であり、一国の命運を握っていた藩主たちは、この危機に臨んで何を考え、新時代に向かってどう行動したのか?薩長土肥や会津といった有名どころから、決して歴史の表舞台には現れなかった平凡な殿さままで、幕末の江戸三〇〇藩、すべての動向を網羅。
目次
第1章 殿さまはどのような人たちか
第2章 幕末維新の読む年表
第3章 日和見主義の多数派が流れを決めた
第4章 情報不足が戊辰戦争の悲劇を生んだ
第5章 西南雄藩の行動原理
第6章 「錦の御旗」が宿す魔力の秘密
第7章 殿さまたちの明治・大正・昭和・平成
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
1951年、滋賀県大津市生まれ。東京大学法学部を卒業後、通商産業省に入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し退官。現在、徳島文理大学大学院教授をつとめるほか、作家・評論家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
11
著者は私の中では蘊蓄王です。やや思い込みが強いかなと感じる部分はありますが、各藩の歴史や維新における動向が端的に書かれており楽しい本です。2020/07/21
冬至楼均
1
佐幕派に厳しい史観、と言うか現代的な思想を持ち込みすぎと言う気はするけど、データとしての利用価値は高い。2012/12/08
kinta
0
各藩のデータとしては列挙するだけすごいけど、中身がダブルスタンダードな基準で少々困惑。その上、他の方々も書かれておりますが著者自身の思想が強すぎて、歴史手引書、地元歴史案内、歴史エッセイなど、全ての視点においても俯瞰できていないので、どの分野にもなり得ない残念観がある。思想はどう思っていてもかまわないが、他人を引き込むなかれ。しかもご本人の基準もダブルどころかトリプルスタンダードであることに無自覚。あとがきで「歴史文学を読んで史実だと思うな」とあるが、自分の身に返っている皮肉をお忘れなきよう。2020/08/17