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内容説明
1863年江戸幕府は京都の治安維持のために、武芸に優れた浪士を集めて新選組を組織した。池田屋事件では尊攘派に大きな打撃を与える活躍で、一躍全国にその名をとどろかせたが、時勢は彼らにいつまでも味方せず、官軍への必死の抗戦も空しく、悲哀の道をどこまでも突き進むことになる。著者はその新選組の事跡を訪ねる旅に出た。
目次
歴史のあとを
近藤勇と土方歳三の故郷
壬生界隈
京の町から
鳥羽伏見の戦い
甲陽鎮撫隊
板橋への道
宇都宮の攻防戦
会津落城
箱館に死す
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rei
3
約40年前の1973年刊行の単行本が2003年に文庫化されたもの。著者が新選組の足跡をたどり歩いた頃には土方歳三の育った家も残っていた・・・。天寧寺の近藤の墓って大正時代に松茸狩りの中学生が見つけるまで忘れ去られてたとか。幕末って遠いようで近いけど、一方では猛スピードで遠ざかってもいる、この瞬間も。「賊軍」と言われた彼らの足跡は「遺そう」という強い意志が守らなかったら消えてしまったと思う。時にはそれは命がけの行為だったことを思うと胸が熱くなる。この本の著者にも「その時」を遺してくれてありがとうと言いたい。2012/09/27