出版社内容情報
奉行所の敵を苦心の末に捕まえた南町奉行所内与力並の沢村伝次郎。彼の活躍を聞き、さまざまな依頼が舞い込むようになる。
内容説明
尾張町の糸問屋恵比寿屋に賊が押し入り、主や奉公人二十人以上が惨殺され、二千両が盗まれた。南町奉行・筒井和泉守の“隠密”となった沢村伝次郎は、前代未聞の凶悪事件の探索を手伝うことになるが、他の同心たちの態度は冷たい。そして、探索を続けていた伝次郎は、ついに下手人の手がかりを掴む―。電光石火の一刀が悪を斬る。迫力の剣戟が詰まった第四弾!
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年熊本県生まれ。脚本家、放送作家などを経て、’94年作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
85
隠密船頭4作目 2020.03発行。字の大きさは…中。 南町奉行・筒井和泉守の求めに応じて、奉行所の探索に係わることとなった元定廻り同心・沢村伝次郎の人情剣戟物語です。 盗賊・黒鉄の伊三郎の一味による糸問屋・恵比寿屋での押し込み事件は、主夫婦と奉公人29人を殺す凶悪な事件です。すべての者が殺されていたことと手掛かりが少ないことで探索が進まないなか、伝次郎のやさしさが事件解決に導きます。 伝次郎は、妻・千草が再び飯処「桜川」を出す準備を生き生きと進める様子を眺めながら、口元に小さな笑みを浮かべています。→ 2020/06/22
真理そら
48
どんな職場にもイヤな奴っているんですよね。でもその仕事が好きで意義があると思えば頑張れるし、分かる人は分かってくれるもの。残虐な盗賊を捕縛するために助として参加した伝次郎、深読みしすぎて読みが外れたりもするが相変わらず強い。千草さんの店もオープンして今後が楽しみな展開だ。2020/03/13
Tatsuhito Matsuzaki
8
【今日の一冊 #54】 元南町奉行所定町廻り同心で船頭の沢村伝次郎が活躍する「剣客船頭」の後継新シリーズその四。 二十人以上が惨殺され二千両以上が盗まれる事件が勃発。 南町奉行の命により助に入る伝次郎に仲間の同心たちは冷たい態度。 「手柄を取られるな!」的な人間は何処にもいつの世にもいるんですね。 しかし、最後は事件も人間関係もスッキリ解決気持ちよい読後感です。 実は、先に「その五」を読んでしまった後にコレを読んだのですが、物語の本流は続きでも事件は各々一冊完結ですのでどちらも充分に楽しめました。2021/04/17
犀門
1
No.108★★★★★うん、相変わらずクールで渋い伝次郎であった。2020/09/04
よしぜん
0
★★★★⭐︎2022/08/21