出版社内容情報
気鋭の本格推理作家が時代ミステリーに挑戦!城を舞台に起こる事件をテーマに競演するテーマ・アンソロジー第一弾!
内容説明
ある朝、川越城の外堀に浮かべられた一艘の紙の舟。日ごとに増えていくそれが意味するものとは?若き茶坊主が謎の解明に乗り出す「紙の舟が運ぶもの」。夜ごと、江戸城大奥で赤子の泣き声がするという。解決を命じられた伊賀組の若者を待ち受ける運命を描く「大奥の幽霊」。東日本各地の城を舞台に、気鋭のミステリー作家らが競作する書下ろし作品全五編を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
49
門前さんと霞さん目当てで。門前さんはトリックまともだと思ったら予想外のとこに飛び火するし、霞さんは期待通りのとんでも。この時代で、それやるかい!でもしかし、「安土の幻」にジョジョを見たのはわたしだけではあるまい・・・。なお、門前さんと霞さん以外で良かったのは「紙の舟が浮かぶもの」。2022/01/10
ポチ
46
実際の城の事件かと思い手に取ったが、モデルの城はあるが架空の城の話しだった。東日本篇と西日本篇の合計10話のアンソロジー。割と面白かったので次は西日本篇を読みます。2021/09/06
二分五厘
22
お城を舞台にした本格推理作家達のアンソロジー。『大奥の幽霊』「大奥に赤子の幽霊が出る。それを退治して参れ」高橋由太先生の本格読んでみたいな。『安土の幻』信長が安土城で表現したもの。今度は山田彩人先生の時代小説を読んでみたくなった。『紙の舟が運ぶもの』裏鳥見の坊主の不思議な体験と科。『猿坂城の怪』普請工事現場の殺人。相変わらずの物理トリック?……からの驚愕の◯◯トリック。悪いのは誰?『富士に射す影』怪事件が勃発している冠山城。巣輩(すぱい)忍者の梵戸が見立ての謎を解く。そういえば読んだなぁ、富士山=◯◯説。2021/06/20
Norico
16
松尾由美さん目当てで。「紙の船が運ぶもの」最後がほのぼのしてよかった。初読みの山田彩人さん「安土の幻」がよかった。2020/06/02
ふう
13
「霞の富士に射す影」も面白かったが 、門前の「猿坂城の怪」が頭一つ抜けてベスト1。そうか、この時代でそうきたかという作品。そこもっと褒めろ二階堂。2020/07/04