内容説明
犯罪心理学者の高倉孝一が「高倉犯罪相談所」を開設した。気に入った事件しか引き受けないのだというが、高倉好みの気味の悪い“事件”が持ち込まれてくる。企業重役の不貞行為、小劇団内の監禁事件、女子中学生拉致事件など、歪んだ愛にまつわる奇妙な事件の数々に、探偵・高倉孝一と助手の夏目鈴が挑む!「クリーピー」シリーズが新たなステージに!!文庫オリジナル。気味の悪い感覚を存分に堪能できる傑作ミステリー6編!
著者等紹介
前川裕[マエカワユタカ]
1951年東京生まれ。一橋大学法学部卒。東京大学大学院(比較文学比較文化専門課程)修了。スタンフォード大学客員教授などを経て、法政大学国際文化学部教授。専門は比較文学、アメリカ文学。『クリーピー』が第15回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、作家としてデビュー。『2013年版このミステリーがすごい!』では「新人賞ベストテン(茶木則雄・選)」で第1位となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hushi亜子
50
セブにて、プールサイドで読了。高倉教授、もとい犯罪心理学者の高倉が主役の連作?短編集。彼の開設した犯罪相談所に持ち込まれる、事件。高倉は探偵になり事件の真髄をズバッと言い渡す。なぜ、こんなにも真実や犯人や動機やらがわかってしまうのか。警察はお手上げじゃないかと思ってしまうけど。ここに事件の相談を持ち込む人間は、ある意味救われたくてやってくるのかな。あの「クリーピー」はもう読めないのだろうな。クリーピーと付けば飛びついて読んでしまうけど。あの「クリーピー」ばりのがよみたいです。2020/02/23
巨峰
44
「ぞっとするような恋人たち、もしくはぞっとするような人間関係」クリーピーシリーズの高倉教授が、大学での講義の傍らで犯罪相談所を開き、彼好みの事件にのみ捜査・推理するのだが。。。短編集でまあそれなりの本。探偵助手となった夏目鈴(のおへそ・お腹)が可愛い作品。実写されたら少し前なら本田翼だけど今なら同名の広瀬すずがいいのかなと思った。2025/04/21
JILLmama
40
う〜ん... う〜ん... ヘソ出しルックで、男の子っぽい美少女が好きな変態オッサンが出てくる短編集でした。 クリーピーの続編ではなかった。 クリーピーでおなじみ高倉先生が犯罪相談所なるものを開設して、そこにくる相談者は実は... みたいな話。2020/02/07
なな
29
淡々と話が進んでいくので 読みやすい。ラストの話だけ 解決しないから すごく気になる!2020/05/31
まげぽん
19
前作の方が楽しめた。今回は短編集で作者の好みなのか、外見に関する記述が多いのに、それがあまり生きてこない感じ。主人公の高倉のイメージが明らかに映画の俳優と重ねているようにも思え、興醒めしてしまった。こういうのが読みたいわけでは、ない。2021/02/10