内容説明
三十二歳のあさ美は、ナンバーワンキャバクラ嬢。とはいえ、勤務先の「濱乙女」は激安店。繁華街から離れた倉庫街の近く、いわゆる場末だ。実家暮らしの彼女が、タワマン生活を夢見て…。ゴミ屋敷で暮らすおばあちゃん、シェアハウスで出会った男女。高齢化や待機児童など、様々な問題の中で生きる人々を描いた、心温まる連作長編。
著者等紹介
黒野伸一[クロノシンイチ]
1959年神奈川県生まれ。2005年、『ア・ハッピーファミリー』(『坂本ミキ、14歳。』に改題)で小学館「きらら」文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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相田うえお
90
★★★★☆20050【底辺キャバ嬢、家を買う (黒野 伸一さん)】元銀行員のNO.1キャバ嬢あさ美が主人公。各セクション毎に、彼女と家族,周囲の人間へと焦点を移しながら、それぞれが抱えるダークな部分を題材とした作品。登場人物が各章で絶妙に絡み合う感じが塩梅良く、もう、にやけてしまいました。あと、本タイトルですが、広い捉え方としては家の購入話っちゃ〜、まあ そうなんでしょうけど、作品のメインメッセージはそこじゃない気がするんですよね〜。したがいまして個人的には、タイトルそれでいいんかーい!と思うわけです。2020/05/02
スエ
11
銀行員からキャバ嬢へ転職したあさ美。キャバ嬢描写は少なく、各章で主人公が変わる連作小説。 肝心な家自体の話は少なめで、少し物足りなさを感じた。 女装してピンクのスーツ、ハイヒールで平然と仕事に行くお父さん(58)をもっと登場させてほしかった。2020/02/26
きあ
5
【丸図書】家にまつわる短編集で登場人物がリンクしてる。面白かったけど最後がもう少し展開深くして欲しかったなぁ。なんで三枝があさ美に惚れたのかよくわからなかった。2020/11/22
hiyu
5
タイトルからみてある方向性を考えていたのだが、印象はそうではなかった。世間は広いようで狭いものだと思いつつ、それぞれのエピソードが非常に現実的のようにも思えた。唯とのところは特に。2020/06/01
ふみ
3
場末のキャバ嬢あさ美とその周囲の人々達の連作話。出て来る人達に皆んな頑張ってと応援したくなる。面白く一気読みでした。 評価B+2021/09/06
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- 和書
- フランス史中世 〈3〉