内容説明
彼女は自分の名前も、どこにいるのかも分からなかった。目の前には「博多食堂」と書かれた暖簾がかかる。店にいた男性は、「迷子さんたちの案内人」で、自身も自分探しをしている最中だという。分かっているのは、うつしよで生死を彷徨うなにかが起こっているということだけ―。案内人・山田の料理が彼女の気持ちをほぐし、記憶が徐々に蘇ってくるが…。
著者等紹介
篠宮あすか[シノミヤアスカ]
福岡生まれ。スマホ小説サイトエブリスタ内のコンテストにて準大賞を受賞し、2015年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
95
生きる者が住む"うつしよ"、命のない者が住む"黄泉"。その真ん中に位置する"かくりよ"は記憶をなくして彷徨う者たちが住む。うつしよの裏側にある街で彷徨っていた若い女が、自称・案内人の山田と出会い、少しづつ記憶を取り戻していく。そして記憶が戻ってくると近づく出立の日◆作者は福岡生まれで、登場人物には博多弁を喋る人が出てくるが、これが結構ウザい。それでも物語が進むうちに気にならなくなったのは、お話の面白さかなのかも知れない。◆著作"太宰府オルゴール堂"でも感じたことであるが、登場人物の過去が壮絶過ぎ2019/09/21
あずとも
5
面白かった。自分の名前も忘れてしまった人達が色々なきっかけで思い出し旅立っていく。別々の話と思いきや最後に繋がっていたり、なによりご飯がとても美味しそうだった。2019/08/10
灰音
3
なかなかに新鮮なお話でした。ただのお宿かと思ったらなるほど、あの世との境のお話だったとは!! 切ないのと飯テロなのが混ざって面白かったです2020/04/30
Syouichi Nishiyama
2
よく最後まで読んだ。。まったく合わず。2022/11/16
クロタロ
2
この世とあの世の間にあるお宿と、その支配人兼料理人の山田さんと、迷い子の花ちゃんのほのぼのストーリー2020/06/12