内容説明
相模の卯三郎と念仏の仁吉は、盗みを亨い合っていた。四年前、卯三郎が獄門送りになり、鳴りを潜めていた仁吉だったが、二年前から、またぞろ動き始めていた。「幽霊を見た」と言っていた波助が殺される。仁吉の一味である波助が見たという幽霊の正体とは?源蔵は、卯三郎を捕らえた与力から、拷問死した春三という男が生き延びているかもしれないと聞きだす。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京生まれ。’83年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。’88年『絆』で日本推理作家協会賞、’90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
141
神鳴り源蔵シリーズ最新刊。今回は源蔵の情け深さが前面に出てじんわり光る回だった。まさかの顛末。その手は禁じ手では?とは思うものの好い。文太親分の手下の竜吉・六助コンビが危なっかしくて、まだまだこの先が不安になる。安定のシリーズも10巻目になるのだなぁ。しばらく楽しみたいだ。2019/06/22
やま
84
人情同心 神鳴り源蔵シリーズの10作目。2019.06発行。字の大きさは…中。捕り物帖と言うよりは時代劇サスペンス。 南町奉行所定町廻り同心・尾上源蔵は、「浅草の溜」に居る盗人の鋳掛け屋千吉から「あの男、幽霊を見た」と言って息を引き取る。波助は、わざと喧嘩騒ぎを起こして牢内に入り千吉と話し合っていたふしがある。その波助が殺される。 波助は、半年ごとに金回りが良くなる。源蔵は、盗人の念仏の仁吉の一味でないかと考える…。その波助と喧嘩した十蔵も同じく殺される。 そして、念仏の仁吉も殺された。誰が何のために…。2020/02/07
とし
82
人情同心 神鳴り源蔵 「同胞の契り」10巻。身代わりやら双子やらと今回はまさかの展開、神鳴り源蔵も大変でしたね、手下の竜吉、六助の二人危なかしいなあ~文太親分の足を引っ張るな。 2019/08/12
犀門
3
No.140★★★☆☆うーむ、少々話がややこしかったな。2019/10/10
ササ
0
結末を知り、またも「本のタイトルが答えだったー!」と知る(笑) これから竜吉たちはどうなっていくのかな? 火盗改と仲良く?密談しているのが珍しい2023/04/01