光文社文庫<br> キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿

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光文社文庫
キッド・ピストルズの慢心―パンク=マザーグースの事件簿

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  • サイズ 文庫判/ページ数 330p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334777609
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



山口雅也[ヤマグチ マサヤ]
著・文・その他

内容説明

靴の形をした館で雪の夜に起こった密室殺人の謎に迫る「靴の中の死体」。二十年前に誘拐され、亡くしたはずの息子を再び誘拐したという脅迫状が届く「さらわれた幽霊」。キッドが自らの少年時代を語る表題作、同じくピンクが自伝を語るSM殺人「ピンク・ベラドンナの改心」。京極夏彦氏歓喜の「執事の血」の全五編。パンク刑事の推理が冴える短編集が改訂新版で登場!

著者等紹介

山口雅也[ヤマグチマサヤ]
神奈川県生まれ。早稲田大学法学部卒業。大学在学中の1970年代からミステリ関連書を多数上梓し、’89年に長編『生ける屍の死』で本格的な作家デビューを飾る。’94年に『ミステリーズ』が「このミステリーがすごい!’95年版」の国内編第1位に輝き、’95年には『日本殺人事件』で第48回日本推理作家協会賞(短編および連作短編集部門)を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オーウェン

48
シリーズ4作目は5作の中編集。 内冒頭とラストはキッド・ピストルズとピンクの前歴が語られる。 「靴の中の死体」古典的なミステリであり、雪の中に置かれている足跡によって作られた密室。 「さらわれた幽霊」20年前に誘拐され殺された息子。 それが再び息子を誘拐したという電話が。 「執事の血」 有能な執事の取材にという名目なのに、現れては礼儀を知らない執事。 そして記者の失神によって暴かれる陰謀。 ラストのゾワッとさせる展開が恐ろしい。2023/06/29

geshi

32
『キッド・ピストルズの慢心』キッドがなぜ謎解きをするのかのイントロダクション以上にはなっていない。『靴の中の老婆』トリックから犯人への一直線で普通のミステリすぎる。誤魔化しの装飾は成程。『さらわれた幽霊』幽霊がさらわれるというアイデアもプロットも良いんだけど演出がオーソドックス。『執事の血』膝カックンな茶番に一度着地してからラストで一捻りする展開は好み。『ピンク・ベラドンナの改心』SMペダントリーそのものが面白く、その精神性が謎解きと密接に絡んできて一番出来のいい作品。2019/03/15

ポップ

25
シリーズ4作目。キッドとピンクが首都警察入りするきっかけとなった事件に生い立ちを交え、自ら語り出す。貧乏な労働者階級の子供にパンク精神が発芽した最初の謎解き「キッド・ピストルズの慢心」はキッドの歪な反骨心の糧となる。ピンクが自由奔放な生き方に見切りをつけた「ピンク・ベラドンナの改心」にフェチの沼を見た。本作で1番のお気に入りは「執事の血」。≪最後の偉大な執事≫の館を尋ねた一行は不自然にもてなされ、伯爵と晩餐の合間にかわされた執事論に違和感を抱く。ワインに負けず劣らずイギリス人の血にも深みはあるのだろうか。2021/06/26

コチ吉

9
「靴の中」トリックは途中で分かったが、最後まで細かい芸が光る。「さらわれた」マザーグースの歌が大きなヒントになっているが上手く目眩ましされている。「執事」早い段階で仕掛けには気付いたが、ラストの不穏さが堪らない。そして最初と最後にキッド達の思い出の事件を配して価値ある一作。2019/06/09

花嵐

4
★★★☆☆ キッド・ピストルズシリーズ短編集。今作ではキッドとピンクの生い立ちについてもそれぞれの口上で語られている。謎解き要素はミステリなので勿論あるのだが全体的に濃くはなく、キッドとピンクというキャラクターの魅力の幅をひろげるという要素の方が強い感じはした。特にキッド最初の事件と銘打たれた、表題作でもある「キッド・ピストルズの慢心」を読めばキッドを更に好きになるだろうと思う。何だかんだいってキッドは正義感が強いいい奴だよねぇ。2021/09/28

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