出版社内容情報
乱れ行く戦国を、寵臣との熱き絆で生き切った伊達政宗の生涯を描く。単行本に超大幅加筆した上田秀人初の3冊分冊の感動巨編の下巻。
内容説明
奥州一揆を引き起こしたとして豊臣秀吉に京へ呼び出された伊達政宗。秀吉の手元には政宗直筆の手紙と花押が。政宗は最大の危機を窮余の一策で乗り切る。盤石に思われた豊臣政権が秀吉の死で崩壊。そして、関ヶ原、大坂の陣を経て天下人となった徳川家康に、政宗はどう挑むのか―。オリジナル原稿に大幅加筆した著者渾身の作品。上中下巻同時刊行。感涙の下巻。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒業。’97年、桃園書房主催第20回小説CLUB新人賞佳作。2010年、『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年版「この時代小説がすごい!」文庫書き下ろし部門作家ランキング第1位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
77
鳳雛の夢(下)「竜の章」 。歴代の天下人が恐れた奥州覇者伊達政宗、最後は伊達家温存のための戦いに、数十年以前に生まれていたら歴史は大きく変わっていたかもと感じさせられる物語でした。2020/08/24
キャプテン
50
★★★★★_「きゃぷ衛門とゆく時の旅フェア」【西暦1636年もう一つの戦国時代編】遅すぎた英雄が、かの英雄たちと歳を同じく生まれていたら、戦国の世の姿はどう違ったのであろうか。信玄殿は謙信殿と激突し続けられたか?本能寺の変は起きなかったか?秀吉殿は天下を取れたか?関ヶ原で日本は割れたか?…歴史を語る上で、たらればに意味はない。しかしそれでも政宗殿を見ていたら、たらればに想いを馳せたくなるでござるよ。政宗殿がその命を燃やす時、辿り着いた答えが、戦国の世に散った命の意味そのものになることを願うばかりにござる。2017/12/07
如水
38
下巻は奥州一揆の仕置(後始末)から最期迄。上巻から比べると円熟味が増し片倉景綱が居なくても一人で秀吉、家康と渡り合える位に成長…何ですが、な〜んか物足りない話だったなぁ〜と言うのが感想?『天下は取れない迄も奥州制覇を。そして独立国を。』が最終目的だったとしたら僕が描いているイメージとちょっとかけ離れた政宗が…何か卑屈に終わった感が?やっぱもっとギラギラしていてある境に英雄だからこそ悟る…見たいな方がしっくり来る。まぁこれはこれで一つの政宗像だと思えた話でした。2018/12/08
てん06
24
豊臣秀吉、徳川家康と対峙した結果、政宗は夢を捨て、伊達家の存続に心を砕く。宇和島伊達藩との関係や、江戸期にはいってからの藩政については知らないことも多く面白かった。2017/12/12
ichi
22
徳川家康の時代となり、奥州制覇を諦める政宗。派手好きな印象くらいの知識しかなかった自分ですが、この本を読み、派手にする為の理由や武士としての心得、政について、戦についてすごくわかりやすくストーリー化されているので、この戦国時代を学びやすい著書と感じました。あまり印象の良くなかった伊達政宗でしたがこの本でとても好きになりました。2017/11/23
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