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光文社文庫
少女ミステリー倶楽部

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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334775445
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

『不思議の国のアリス』や『オズの魔法使い』など、未成熟さがエロチックで怪しい魅力を醸し出す美少女をテーマにした傑作集。

内容説明

『不思議の国のアリス』や『オズの魔法使い』を挙げるまでもなく“少女”が活躍する名作は数多い。成人女性にはない、少女特有の未熟さや危うさ、刹那的な美しさが魅力となり、作品をいっそう引き立てているのかもしれない。ミステリーにおいても少女は格好のテーマで、本書に収録した13の作品に登場する少女たちは、いずれも謎めいた妖しい煌めきを放っている!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

61
「少女」がテーマのミステリアンソロジー。どの話も少女の持つ独特の聖性であったり不条理であったり危険性であったり、この時期独特の輝ける多面体のような存在のそれぞれの面を切り取ったようなものばかりで一気に読まさせられる。初めに乱歩描くところのオルレアンの聖乙女から始まり、連城三紀彦、仁木悦子の孤独や石沢英太郎の純粋と冒頭から名作の粒揃い。名高い「笛吹けば人が死ぬ」は初読だが、世評に違わぬ逸品であったな。乱歩、久作といった初期の大家から昭和平成の作家が描く「少女」という存在の醸し出す謎、楽しませてもらえました。2018/07/12

Kotaro Nagai

9
少女に関連したミステリーのアンソロジー。13人の作家13編を収録。乱歩の「オルレアンの少女」(大正3年)はミステリーとは関係ない散文詩的作品。乱歩にもこんな面があったとは興味深い。芦辺拓「路地裏のフルコース」(平成9年)は昭和初期の大阪を舞台にした少女と独身の新聞記者のコンビで事件に当たる作品で楽しく続編を読みたくなった。丘美丈二郎「汽車を招く少女」(昭和27年)はディケンズの「信号手」をモチーフにした作品で完成度が高い。角田喜久雄「笛吹けば人が死ぬ」(昭和32年)も面白い。全体に作品の質が高く楽しめた。2024/12/14

キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言

4
オルレアんの少女 江戸川乱歩/少女 連城三紀彦/うす紫の午後 仁木悦子/少女と武者人形 山田正紀/五島・福江行 石沢英太郎/白い道の少女 有馬頼義/路地裏のフルコース 芦辺拓/汽車を招く少女 丘美丈二郎/老人と看護の娘 木々高太郎/笛吹けば人が死ぬ 角田喜久雄/バラの耳飾り 結城昌治/白菊 夢野久作/六本木心中 笹沢左保   登録消えていたので再登録。メモ、感想は思い出せず。2020/12/04

れどれ

3
ミステリー小説における少女という魅惑的な題材を象徴的に筋書きに落とし込んでいる古今の作品を集めたオムニバスなのだけどメジャー感のないちょっとひねった集め方をしている。大当たりには恵まれずしかし外れも見当たらなかった。作家や作品の時期があらかじめ紹介されないのは不親切化とも思われたけども一切の先入観なしに読めることができ結果的にはよかった。連城三紀彦がよかった。2021/12/19

yamakujira

3
少女が登場する13編のミステリアンソロジー。石沢英太郎「五島・福江行」、有馬頼義「白い道の少女」、丘美丈二郎「汽車を招く少女」、木々高太郎「老人と看護の娘」、角田喜久雄「笛吹けば人が死ぬ」など、知らない作家の作品に出会えるのはアンソロジーの醍醐味なのに、どれもミステリとして物足りなく、編者の審美眼がわからない。そんな中では「笛吹けば~」が一番好きかな。江戸川乱歩「オルレアンの少女」や夢野久作「白菊」に至ってはミステリですらないし。「読者のお気に入りの少女は誰であろうか」って言われてもなぁ。 (★★☆☆☆)2020/07/24

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