出版社内容情報
女性刑事とその幼馴染の女性キャスターが、猟奇殺人犯を追う! 現代ならではの犯罪の闇を抉る重厚な作品。
内容説明
辻堂で発見された女性の惨殺死体の状況は、すでに犯人が死亡したはずの三年前の猟奇連続殺人、通称“アラストル事件”を彷彿とさせるものだった。藤沢南署の若手刑事・佐倉真理子と、幼馴染みのニュースキャスター・水瀬智世は、協力して犯人を追うが…。殺人の連鎖に、加熱する報道合戦とネット世論、翻弄され続ける警察。現代の犯罪の闇を抉る、傑作ミステリー。
著者等紹介
川中大樹[カワナカヒロキ]
1968年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。以後、メーカー、不動産会社、広告プロダクションなどに勤務。『茉莉花』で第15回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
18
国が明治6年に仇討ち禁止令を布告し、復讐は違法となった。…しかし禁止になったからといって人の心がその前と後で変わるなんてことはあり得ない。大切な人が殺されて「あとは司法の手に委ねます」なんて簡単には思えない。そのうえ、頼りの司法すら犯罪者に満足の刑を与えてくれないという事実を目の当たりにしたら…「自らの手で犯人に私刑を!」そう望む者が出てきても仕方のないことではなかろうか。加害者が被害者に、被害者関係者が加害者に。国家が裁けない罪に私刑を下すその犯人とは?連続殺人事件と発展した事件の真相と犯人の闇に迫る。2020/02/29
なえ
14
復讐もの。 最後らへんになって急展開だけど、続々と続いて気持ちよかった。 女刑事が主役な刑事物はイイね!2017/11/12
シアン
7
神奈川県を舞台にした警察小説。ややエグイ表現もあるので、苦手な人は要注意。まどろっこしい部分もあるが、読み応えのある作品。加害者や被害者の人権、マスコミのあり方なども含めて考えさせられた。2017/11/06
terukravitz
4
図書館本★★★☆☆2021/07/15
kaikoma
2
鉄板のストーリーですね。ただここまで凄惨な描写である必要が有ったのかとは思います。同級生若しくは捜査のコンビでの続編が読みたいですが、シリーズものにはならなそうです。もう少し登場人物のキャラクターが立っていても良かったかも知れません。2023/06/15