内容説明
蛇王ザッハークの再臨を阻むべく、アルスラーンは魔の山デマヴァントの封鎖を命じる。だが、それに呼応するかのように、王都エクバターナでも、蛇王の眷属である怪物たちが不気味な動きを見せていた。一方、トゥラーン人の戦士たちを率いるヒルメスは、ミスル国を手中に収めるべく、策謀を巡らせるのだが…。来たるべく大変動を予感させる人気シリーズ第十弾!
著者等紹介
田中芳樹[タナカヨシキ]
1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。’78年、「緑の草原に…」で幻影城新人賞を受賞。’88年『銀河英雄伝説』で星雲賞(長編部門)受賞。2006年『ラインの虜囚』でうつのみやこども賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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リノン
23
急にググッと面白くなってきました。展開が早く、私には読みやすく感じます。ヒルメスの矛先がアルスラーンから違う方向に変わってきて、ちょっと安心。大好きなギーヴも出てきて大満足の一冊でした。2017/06/04
Tanaka9999
20
2016年発行、光文社の光文社文庫。予想通りというか、ここからファンタジー色が強くなる模様。この巻が出るまでに時間が空き、次の巻も出るまでに時間がかかったところをみると、作者も構成に迷いを生じたのか? などと邪推してしまう。ファンタジー作品に国際戦略が少し混じるのはわかるのだが、この逆パターンはどうもよく思えない。2023/09/06
dorimusi
19
話しは大きく3つで、デマヴァント山の封鎖とヒルメスのミスル国盗り物語とファランギースとアルフリードのザラーヴァント実家お家騒動。さらにトゥースが姉妹三人を妻にしたとか。そーゆーの良くないと思います! ヒルメスは遂に個人としての野心で動き出したね。こっちの方が戦国ぽくて良いと思う。 アルフリードとファランギースは会話が楽しい。ギーヴは苦しまず殺されることになるのか……。2021/08/19
tomosaku
13
再読読了。謀略巻とでも言おうか、合戦や攻城などではない、宮廷や王族貴族内での陰謀が渦巻き進んでいく巻だった。しかし、野心を持ち且つ行動力のある者ってのは強いな、良くも悪くも。例えば王室の乗っ取りだって余人の考えうるものではない。そしてにわかに強まり始めた蛇王ザッハーク復活の狼煙。人の中に百鬼夜行が入り乱れつつあるが、やはり思うのは、悪行も行うのは人であるということ。魔なる存在はあくまで、人の暗い野心が使おうとするツールなのかもしれない。さて、角川文庫版で終わってるワシにはこの先は未読領域。楽しみ。2017/12/18
胡瑯
13
ファンタジー色がかなり強くなってきたなあ。わくわくします。 今回ヒルメスがだいぶ動いていたので続きが気になる…! ファランギースとアルフリード女性二人でのピンチにギーヴがまさかのw いいところかっさらっていくなあ。 レイラもこれからぐいぐい出張ってくるかな? 早く続きを読まねば!2016/08/29
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