出版社内容情報
10代の子供達が抱える悩みと希望を、児童文学の旗手・あさのあつこが描く。
内容説明
中学一年の夏に引っ越すことになった井嶋杏里。転校でなじめない中学の校舎で、使われなくなった教室『1‐4』に入った杏里は、市居一真と出会う。杏里に出会った一真は、杏里に絵のモデルになって欲しいと頼む。そこから物語は始まった―。杏里、一真、そして、かけがえのない友だちと家族。悩みながらも成長する十四歳を描いた、あさのあつこの青春傑作小説。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、「バッテリー」シリーズで小学館児童出版文化賞を受賞。2011年、『たまゆら』で第18回島清恋愛文学賞を受賞する。児童文学から一般文学、時代小説、スポーツ小説までとその著作ジャンルは広い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
40
久しぶりに中学の頃を思い出しながら読んだ。あの頃は制約されることも多くてなかなか自分の思った通りに行かなくてもどかしい思いをしていたけれど、それでもあの頃が懐かしく戻ってみたいなという気持ちにさせられた。2016/04/04
エリク
23
甘酸っぱい青春見たいな話。 中学の頃が懐かしくなります2021/02/12
しの
19
久々のあさのあつこさん。あらすじを見る前から読もうと決めたのは、私の中学校のクラスが一年四組だったから。しかも、廊下の端にある小さな教室で、新築の校舎になった今はもうない。それが作中の、使われていない埃をかぶった教室にかぶった。友達に合わせて笑ったり表情を作ったりすることに疲れた杏里。転校先の中学、無人の教室で一真と出会う。古今東西さまざまな作品で描かれてきたボーイミーツガールを、改めて丁寧に瑞々しく描き出す。なぜ、この人と喋っていると自然に笑えるのか。なぜ、この人から目が離せないのか。初々しく懐かしく。2016/08/17
つきみや
16
日向坂文庫。 日向坂が好きな友達から贈られました。 文字が大きくて、さらさら読める。 やっぱり、あさのあつこさんが書く中学生が好き。 青春って美しいなぁと思わされる。 まぁ、私もまだ10代なんですけどね……… 4人の適度な距離感が心地よかった。 変に気を遣わないで、素直に気持ちを出しているのもいい。 黙って適当に頷くだけじゃ、本当の意味で人と繋がれないね。2021/03/07
hitomi.s
13
登場人物のひとりひとりの表情や感情、景色の中の温度や匂いまでが、びっくりするくらいに、目に浮かぶ。中学生。どの出来事も、どの関係も、自分の毎日を揺るがすには十分が過ぎる。自分の「こうしたい」がままにならない苦しさもある。そこに生きるのは、難しい。その窮屈さを思い出した。生きて、進んで、自分に成ってゆくんだ。あーわたしも、がんばろ。あしたは朝ごはんつくるぞ!2019/03/28