光文社文庫
さよならブルートレイン―寝台列車ミステリー傑作選

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 378p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334769840
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

西村京太郎、内田康夫ら人気作家による鉄ミス・アンソロジー!

内容説明

二〇一五年八月、札幌駅を旅立った「北斗星」の姿を最後に、半世紀以上にもわたるブルートレインの歴史に幕が降りた。旅人たちのさまざまな思いを乗せて北へ南へと列島の夜を疾走した寝台列車は、その空間の密室的状況から、ミステリーの舞台としては恰好の素材であった。本書は“鉄道愛”に溢れるミステリーの名手たちによる逸品を厳選した傑作アンソロジー!

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

87
日本のミステリと言えば、列車ミステリだと思う。他の国では謎にもならない時刻表アリバイトリックは、日本の誇りでもあり郷愁を誘うミステリです。本作は鮎川氏や西村氏など、旅情ミステリの巨匠7短編と内田氏のエッセイからなります。どの作品も期待どおり、中でも辻真先氏の短編は、怖くそして笑えます。島田一男氏は、鉄道公安官という職業を初めて知った作家です。初読みの司凍季氏「亡霊航路」は、じっくりと推理出来る正統派の列車アリバイトリックです。ブルートレインに乗り、ゆっくりと旅情を楽しみながらミステリを読みたくなりました。2019/04/05

へくとぱすかる

71
最初の鮎川哲也「急行出雲」が、まずトリッキーで名作だと思う。森村誠一「殺意の接点」のアリバイトリックがすごい。実際に取材しないと思いつけないのでは。辻真先「ブルートレイン殺人号」は、ミステリというよりショートショートだろうか。重厚な作品が続くので、変わったテイストがちょうどいい。西村京太郎「殺人は食堂車で」を読んでみて、リーダビリティの良さが気持ちいい。西村作品の人気の秘密は、文体の良さにもあると思う。全体として、アリバイトリックの複雑さを競う作品が多いが、奇想的なトラベルミステリもなかなかいいと思った。2021/05/05

ちょこまーぶる

67
鉄道と鉄道ミステリー好きには複雑な感情になってしまう一冊でした。寝台列車のミステリーを7編集めた傑作選でした。鉄道好きにとっては、鉄道ミステリーは大好物で、読んでいて車両内の情景までが浮かび、ワクワクしっぱなしで、しかも時刻表トリックの部分を読んでいるだけで至福の時間を味わえるのです。でも、読み進めていくと寝台列車は打ち切りとなり、赤字路線は廃線となっていく現実に、これから先寝台列車を使ったロマン溢れる壮大な鉄道ミステリーが書けなくなってしまうのではないかという寂しさも味わってしまいました。2016/11/19

緋莢

12
2015年8月。札幌駅を出発した「北斗星」を最後に、半世紀以上にもわたるブルートレインの歴史に幕が下りた。寝台列車はミステリーの舞台として格好の素材であり、その空間の密室的状況が多くの作品に使われた。寝台列車が題材となった作品を収録したアンソロジー。 2017/03/12

もも

7
時刻表のトリックが多かったです。いろんなルートや逆の発想。人生も寝台列車のようにゆっくり優雅に楽しめたらなあ。列車に乗りながら読んだらなお雰囲気が楽しめたかもしれません。2024/02/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9890598
  • ご注意事項

最近チェックした商品