出版社内容情報
再開発と連続殺人事件に揺れる北国の港町に漂う孤独と絆。人生の苦みを知る大人に贈るハードボイルドの傑作!
内容説明
港町で居酒屋を営む蔵田悟郎は、元高校教師。十五年前、蔵田は教え子を守るため、あやまって人を殺した。出所後は、ひっそりと息をつめるように暮らす日々だ。そんな彼を今も慕う教え子二人が、相次いで非業の死を遂げた。近海に眠るメタンハイドレートの利権に群がる悪党どもの仕業なのか!?蔵田の中の侠気が、ついに目覚める!心震わせる熱きハードボイルド。
著者等紹介
石川渓月[イシカワケイゲツ]
1957年東京都出身。早稲田大学教育学部卒業。2011年に、第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した『煙が目にしみる』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
3
元高校教師の蔵田は、出所後に港町で居酒屋を営んでいた。ところが、教え子が次々に変死、義憤に駆られて黒幕を調べる蔵田も襲われる。肚をくくった蔵田は暴力を辞さず、利権に群がる悪人どもと対決する。政治家、土建会社、ヤクザ、中国マフィア、小狡い黒幕、主人公を慕う女、キャストも展開も王道のハードボイルドだけれど、国策をめぐる背景に現実味を感じてしまう。巨大防潮堤、カジノ解禁、そしてアベノマスク、不自然な政策の裏には、事件にならない利権が潜んでいるのだろうな。肚を据えた津村老もかっこいいねぇ。 (★★★☆☆)2020/05/16
アジャ
1
この作家さん二作目ですが、波長が合います。登場の女性がみんな素敵です。最近の つまらないテレビサスペンスの解消にどうでしょうか。2019/02/04
悠遠
1
新しい作家さんの開拓と思って購入。うーん、ハードボイルドは嫌いじゃないし、この手の展開は嫌いじゃないんだけど、くどく感じる。中頃からくどさが半端なくて、途中、読み飛ばしで読んでいったほど。たぶん、文章が合わなかったんだなーと思うことにする。2016/09/07