内容説明
弟・太一の体に妖怪うわんが宿って七か月。真葛は病床にある父に代わり診療を続けつつ、九百九十九の妖を捕らえるため奔走していた。そんなある日、助力を求めてきた小石川養生所に向かう道中、真葛は流れ医師の春之に出会うのだが…。養生所に様々な怪異を起こす妖と、春之の背後に執拗にまとわりつく謎の黒い影。その正体とは?人気シリーズ待望の第二弾!
著者等紹介
小松エメル[コマツエメル]
1984年東京都生まれ。母方にトルコ人の祖父を持ち、トルコ語で「強い、優しい、美しい」という意味を持つ名前を授かる。國學院大學文学部史学科卒業。2008年、ジャイブ小説大賞初の「大賞」を受賞した『一鬼夜行』(ポプラ文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雅
53
太一とうわんの境目がイマイチわからなくて、ちょっとモヤモヤ。真葛の一生懸命な姿や、春之との終盤でのやり取りはなかなか。2020/05/21
Norico
15
うわん第2巻。小石川療養所で起きているらしい怪しい事件。真葛と春之、いいコンビになりそうだったのに。太一はやっぱり謎を抱えてそう。うわんが抜けても妖との関係はきれないのかな2021/02/07
小梅さん。
13
新登場の春之のキャラが好き。 過去に秘密はありそうなものの、医者としての技術も確かみたいだし。でも、いきなり太一に嫌いと言われちゃうとか気の毒すぎる。 今回も色んな妖が出てきた。 自分の容姿に激しいコンプレックスを持った妻の話が1番よかった。幸せに、なってほしい。 口は悪いし自分のためとはいえ、うわんの活躍はたいしたもの。 早くすべての妖を捕まえて真葛が自由になってほしい。 あんなに頑なでいないといけないのは悲しい。 2018/02/24
寧々子
12
真葛が流れ医師の景山春之と会うたびに、妖絡みの厄介ごとに巻き込まれ話は進んでいくのですが、面白かったり切なかったり哀しかったりと、各話ごとに趣向が違い飽きずに読めた。 春之の時おり見せる淋しげな表情が気になりながらも、会えば何故かそっけない態度をとってしまう真葛がいじらしい♪ うわんに体を乗っ取られているとは思えない別の雰囲気を醸し出す太一が気になる~ 「うふふ うふふ」と不気味に笑い真葛を揶揄しながらも、肝心な時には助けるうわんの存在も効いてる~ でも第1弾ほどの面白を感じることは出来なかったのが残念。2015/03/18
カゲツナ
10
第二弾もよかったです。春之の苦悩とそこにつけこむ妖怪・病魔。救いの手を差し伸べる真葛。妖怪の言葉にもいろいろ考えさせるものがありましたね。太一はなんか可愛いし。 うわんは極悪非道なのか、そうでないのか? 心に響く感動がありましたよ。 これってまだ続編あるんだろうか。あるような気がするけど。 うわんとの約束もはたしていないし。 あるなら読みたいですね。2015/04/05