内容説明
明美は結婚相談所から、年下の浩二を紹介された。クリーニング店に勤める二十四歳、ユニークな髪型の小太り男だ。これまで付き合った人と違うタイプの浩二が気になる明美だが、交際を始めることに大いに悩む。もっと他にいい人がいるのでは?無料の市営結婚相談所を舞台に、人生を切り開こうと奮闘する男女の姿を温かく描く、第3回小説宝石新人賞受賞作を収録。
著者等紹介
渡辺淳子[ワタナベジュンコ]
滋賀県生まれ。放送大学卒業。看護師として病院等に勤務。「父と私と結婚と」で第3回小説宝石新人賞を受賞。改題した「私を悩ますもじゃもじゃ頭」を収録した『もじゃもじゃ』がデビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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野のこ
69
お見合いで出会ったちょっと不器用なふたり。女目線と男目線、お互いの印象の対比、そしてお見合い相談所で働く人たちも娘、息子の結婚について悩んでいて。。めっちゃ大阪弁だけど読みやすくて物語を優しく包んでくれてるみたいだった。表紙のもじゃもじゃがなんとも可愛い。ちゃっかり牛乳持ってるし(笑)ふたりの今後が気になりました。所長の親子愛も最後に和解できてほろっとなった。2019/12/02
えりこんぐ
43
市の無料結婚相談所に通う男女の話。読みやすく、サラーっと読了。かいつぶりの会の中井さん、いい味出してる!と思ったら意外と苦労人だった。所長親子のエピソードにもじわんときた。わたしも父とは素直に話ができないタイプだったので、娘さんの気持ちがよくわかる(´-`) 他のお話も読んでみたい作家さん☆2016/02/28
coco夏ko10角
22
市がやっている無料の結婚青手紹介サービス「かいつぶりの会」で出会った二人。同じ場面での異なる感じ方が面白かった。2015/09/07
ふくろう
16
結婚相談所で婚活する男女や相談所の職員が主人公の連作短編。どの話も分かる分かると共感しながら読み終えました。食事シーンも印象的な一冊。2015/02/11
MILKy
11
東京近江寮食堂で名を馳せる渡辺さん!結婚家族、短編集からの、もじもじゃ連作短編集3編!今回はちょっとシュールな婚活がテーマに。初篇はアラサー主人公女子自治体の婚活事業にお世話になり、そこで出会うもじゃもじゃ年下頭がなんだか気になる。いや違う?と思って他のシュッとしたタイプに出会ってもやっぱり気になって、という話から2話目がそのもじゃもじゃ頭の婚活話。生い立ち…苦労あり、1話目のアラサー年上と出会ってもホッとはしつつも…と回り道。同じ話を角度変えて語られるって面白い!近江寮食堂も読んでみたいかも!2022/02/06