内容説明
日本橋小伝馬町の牢から出された一人の男。名は夏目影二郎という。罪を犯し遠島となる直前、牢から出された影二郎を待ち受けていたのは、腐敗した八州廻りの大掃除という役目だった。大薙刀を鍛え直した名刀「法城寺佐常」と南蛮外衣で関八州に巣くう者どもに立ち向かう。佐伯泰英の原点の一つともいえるシリーズ第一作が決定版で登場。巻末に佐伯奏英外伝を特別収録。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。大学卒業後、闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計4000万部突破の快挙を成し遂げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
佐伯さんの「酔いどれ」シリーズを読んでいるのに、別のシリーズを読み始めてしまいました。一旦は遠島になりかけた主人公が、幕府の言うことを聞かない腐敗した八州廻りを懲らしめに…。この話には実在の国定忠治、二宮尊徳、藤田東湖、江川太郎左衛門などの有名人も登場します。このシリーズの方が、ハードボイルド的な感じがします。2018/01/22
海猫
56
長編小説の体裁だがどちらかというと連作短編集に近い味わい。詰め込みすぎなのと各エピソードの繋ぎが悪いのでなんだかギクシャクした印象を受ける。もう少し行間を読む余地があればかなり違うと思うのだが。この時点では著者にシリーズ化する意識がなかったため詰められるだけ詰め込んでしまったというところか。だからシリーズ第1巻というよりパイロット版と見るべきかもしれない。今時珍しい股旅時代劇だし設定を膨らましていけばさらに面白そうだとは思うので続きも読んでいきたい。2014/10/09
かいちゃん
34
佐伯泰英は初めてですが、なかなか面白かったわ。読み終わってから表紙をあらためて見て「かっこいいわ」って思ったわ。2020/10/07
二分五厘
20
妾の子として実家と折り合が悪く飛び出した瑛二郎。吉原の女郎萌と末を誓うも、その萌が殺されたと知るや仇を討ち捕縛、遠島を待つ身。そんな彼を救い上げたのは実父にして関八州取締出役公事方勘定奉行・常磐豊後守秀信。出した条件は、日頃の行状に問題のある八州廻り六人の内偵処分、とりわけ国定忠治と結託している人物の炙り出し「役もなければ報酬もない。殺されたとて殺され損じゃ。あるのはこの父との契りだけ」影二郎と名を変え、関八州を流れる彼の行く末は。お洒落合羽に一文字笠の色男な主人公。目立つだろうなぁ。 2025/10/31
Syo
15
これまた 面白い2025/02/25
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